海外のクラシック話題をまとめて5つ
ちょと気になる海外のクラシック関連ニュースを5本セレクトしてみました。
1.ショパンの心臓、70年ぶりに調査
39歳の若さで客死したショパンですが、遺体はパリに、心臓は(姉が持ち帰り)ワルシャワの聖十字架教会に安置されていました。
このほど、その心臓が70年ぶりに容器から出され、死因を調査することになりました。
病弱だったショパンは、肺結核で亡くなったとされていましたが、諸説あるようです。今回の調査でどこまで正確に判明するか世界が注目しています。
死後165年も経っているショパンの心臓。そっとしてあげたい気もしますが。
2.ローマ歌劇場存亡の危機を乗り越えられるか
今年来日公演をしたばかりの、イタリアの名門「ローマ歌劇場」が、当局の財政難から、大幅(180人)な団員(オーケストラ、合唱)のリストラ策を打ち出し、労使が交渉していた騒動は、解雇を撤回し給与のカットで収束したようです。
調べてみると、この劇場の運営には、古くから労働組合の意見が反映されていて、その過度の要求にも問題があったようです。
合唱団やオーケストラに払われる各種の手当。 例えば、外国語手当(外国語で歌った場合)、武器手当(舞台でやりなどを持った場合)、フロックコート手当(フロックコートを着用した場合)、湿気手当(野外で演奏した場合の楽器手当として)、シンフォニー手当(オペラ以外を演奏した場合)などなど。
劇場が閉鎖したら元も子もなくなってしまいます。双方歩み寄って、オペラ芸術の振興に努めてほしいものです。
3.脳手術中にヴァイオリン演奏
手の震えが止まらない イスラエルのヴァイオリニストが、自分の手術中にヴァイオリンを弾きました。
医師の求めに応じたもので、脳の患部にペースメーカーを挿入する際、正確に場所を見極めるために演奏する必要があったとのことです。
手術は成功して、このヴァイオリニストの手の震えはなくなりました。
しかし、麻酔をかけずに手術したのでしょうか? 不思議なニュースでした。
4.ノーベル賞コンサート、200年前の同日に初演された曲を聴く
ノーベル賞授賞式を前にして、現地ではスウェーデン国王も臨席され、歓迎のクラシックコンサートが開かれました。曲目は、ベートーヴェン交響曲第7番です。 (アンドリス・ネルソンス指揮/ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団他)
さすがにノーベル賞ともなると格式が高いですね。
凄いことに、この12月8日(現地時間)は、ベートーヴェンの交響曲第7番の初演の日(1813年12月8日)と同じです。偶然にしては良くできています。200年前にタイムスリップかのような感覚を味わったでしょうか。
しかし、クラシックファンの赤崎氏は別にして、天野、中村両氏は演奏中に眠ってしまったようです。もったいない限りです。
5.指揮者ティルソン・トーマスの結婚
グラミー賞受賞者で、アメリカの指揮者 マイケル・ティルソン・トーマス氏(69歳)が、38年間交際していたマネージャー(67歳)と結婚しました。
CDの名盤も多く、日本でも人気の世界的な指揮者ですが、結婚の相手は男性です。
長年のパートナーとしての信頼関係は結婚という形で結実したようです。同性婚であっても心から祝福したいと思います。
今月、日本でいう古希(70歳)を迎えるトーマス氏(右)、とても嬉しそうです。
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