台風の中のコンサート
地元合唱団の定期演奏会に出掛けました。
あいにく、台風11号の進路にあたり、大雨洪水警報発令中。 倒木で電線が切れ、市内の一部が停電状態 。 道路には街路樹の小枝が散乱しています。
風雨の中、会場に着きましたが、やはり来場者は少ないようです。例年は千人ほど入る演奏会も、今回ばかりは半分以下です。(後に406人と発表)
それにしても、この台風の中、来て下さったお客様に、主催者は感謝しなければなりません。 一方、入場券を買われて、残念ながらご来場いただけなかったお客様には、申し訳ありませんでした、とお詫びしなければなりません。(不可抗力とは言え、台風のため、せっかく買っていただいたチケット代が無駄になった訳です。)
合唱団は、この日のために半年間練習をしてきました。その練習の成果を観て(聴いて)いただくことが、合唱団全員の願いでもあります。ご来場者あっての演奏会なのですから、少ない来場者で演奏会を開くことは、団員にとっても不本意な事でしょう。
しかし、いつもの半分以下のお客様にもかかわらず、この演奏会は行われました。
そのことは責められません。中止すれば、チケットは払い戻しになり、主催者は多額の損害を被ります。 また、風雨の中、足を運んでくれたお客様に対し(演奏会中止は)大変申し訳ないことになります。
良く考えれば、演奏会を強行しても、中止(延期は事実上できない)しても、あまりハッピーでないといえるのではないでしょうか。
特に来れなかった人のことを考えると、演奏が良かっただけに、胸が痛みます。聴いて欲しかったという思いもあるはずです。 良く歌い込まれた合唱でした。
今後、このような1000人規模のコンサートの場合、主催者は不測の事態に備えて、何らかの対策を講じておく必要があります。
警報発令中の風雨の中、万一、来場者が怪我でもされたら大変です。事実、会場の外は大荒れでした。 飛来物が当たって怪我をする状況は十分考えられます。(今回はラッキーだっただけです。)
今回のケースを教訓に、安全対策を再度見直していただくことを提案させていただきます。一案として、興行中止保険(イベント保険)への加入です。コンサートが中止された場合、その損害を補てんする保険です。特に台風シーズンや、野外のイベントには欠かせません。
お客様や出演者の安全を第一に考えて、コンサートを中止する勇気も必要だと考えますが如何でしょう。
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