バッハと対峙した真摯な演奏
名古屋音楽大学の定期演奏会を聴きに行きました。(芸文コンサートホール 7/15)
時間の関係で、後半の6人しか聴けませんでしたが、どの学生さんも立派な演奏でした。
最後のトリを務めた 田中百合子さんのJ.S.バッハのパルティータ4番(序曲、アリア、ジーグ)は、久しぶりに聴く素晴らしいバッハでした。
あの幾何学模様と重層構造のバッハは、とてつもない集中力を要します。もし、一瞬でも途切れたら、音楽はグチャグチャに崩れてしまうでしょう。
一音の無駄もないバッハの音楽。彼女は相当なプレッシャーの中、よく弾ききったと思います。 澄み切った曇りのない音楽でした。
バッハと真摯に対峙し、バッハと会話しているかのように自然に音楽の流れに乗って、彼女は演奏する喜びを感じていたようです。
彼女にはバッハの声が聞こえていたのでしょうか。 演奏ありがとうございました。とても楽しめました。
折しも、ライプチヒの国際ヨハン・セバスティアン・バッハコンクールで、岡本誠司(東京藝大2年)さんが、ヴァイオリン部門で日本人初の1位に輝いたと言うニュースが飛び込んできました。 最近、国際コンクールで低迷している日本の若き音楽家の大きな励みになれば幸いに思います。
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