童謡に込められた心情
シャボン玉 飛んだ 屋根まで 飛んだ
屋根まで 飛んで こわれて 消えた
シャボン玉 消えた 飛ばずに 消えた
産まれて すぐに こわれて 消えた
風、 風、 吹くな シャボン玉 飛ばそ
童謡 「 シャボン玉 」 野口雨情作詞 中山晋平作曲
雨情は、生まれて7日目に我が子を亡くしている。 その後、 ある村を通りかかると、少女らがシャボン玉を飛ばして楽しそうに遊んでいた。 もし娘が生きていれば今頃は、この子たちと同じ年頃だったろうに・・・とやりきれない心情を込めた。(※解釈には諸説ある)
↑画 野口雨情記念 童謡館Webサイトより
烏(からす) なぜ啼くの 鳥は 山に
可愛い七つの 子があるからよ
可愛い可愛いと 烏は啼くの
可愛い可愛いと 啼くんだよ
山の古巣へ 行つてみて御覧
丸い眼をした いい子だよ
童謡 「 七つの子 」 野口雨情作詞 本居長世作曲
作家で心理学者の小林正観氏は、「七つの子」は、「七羽の子」ではなく、「七歳の子」だと解説している。 実際にはカラスの寿命は7~10歳といわれており、7歳の子供は不自然と思えるが、雨情には当時7歳の息子がいて、吾が子を愛し、優しく見守る気持ちを表したのではないかと思われる。
野口雨情(1882~1945)は、北原白秋、西條八十と並ぶ童謡作詞家で、今日5月29日が誕生日である。 歌に込められた心情を知ることで、童謡の味わいも深いものになるだろう。
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