長生きの質が問われている
先日WHOが発表した「世界保健統計2014年度版」によると、長寿国1位は、やはり日本で、平均寿命は84歳とのこと。
男女別に見ると、男性は80歳、女性は87歳。 大変喜ばしいデータだが、健康で生きられる「健康寿命」は、それぞれマイナス9,13年、マイナス12,68年だから、男性は70歳、女性は74歳となる。
人生の最晩年は、どこか悪いところがあって、病院通いか、入院か、自宅療養かを強いられる。 出来る事なら、健康で長生きがしたいものである。
それにしても、年間の国民医療費が38兆6千億円と巨額に達している。 老人が増えたことだけが原因だろうか。検査と薬漬けの日本の医療制度にも問題があるように思う。
前横浜市長の中田宏氏のブログによると、日本では高額なCT,MRI,PETなどの検査機器が相当数普及し、今や全世界の先端医療機器の3分の1は日本にあるという。高価な検査機器を導入すれば、たくさん検査をして元を取りたくなると、中田氏は指摘する。
大国ロシアの国家予算より多い38兆円6千億円(2011年度)の医療費を使い、最先端の医療機器がある日本で、病人が増え続けるのは不思議としか言いようがない。
アメリカ国立がん研究所(NCI Cancer Bulletin)の資料を見ると、米国のがんによる死亡者数は20年間にわたり長期的に減少している。 うなぎ上りの日本との違いはどこにあるのだろう。
健康で長生き。 そして、生きがいのある豊かな晩年を過ごす。 今、長生きの「 質 」 が問われている。
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