花見でお酒を飲みすぎた人へ
ウクライナ情勢が緊迫の度を増すロシアから、飲酒と寿命に関する最新ニュースが入った。
モスクワのロシア経済学院の調査結果によると、ロシア人の平均寿命が諸外国に比べ極端に短いのは、飲酒(酒の飲み過ぎ)が原因だという。
特に価格の安いウォッカ(度数は高い)の飲み過ぎが、アルコール依存症となり、男性の平均寿命を短くしていて、ロシアでは男性の25%が55歳未満で亡くなっているらしい。(医学誌ランセット調べ) 実に4人に一人が早死にしている計算になる。
実際、ロシア人男性の平均寿命は、63歳(WHO2011年資料)。日本人男性の79歳に比べると相当短命と言える。 つい最近(2005年頃)までは50歳台だったので、ロシアでは年金問題は起きにくいと言うのは本当かも知れない。
アルコール依存症といえば思い出すのが、ムソルグスキーである。
誰もが知っている左側の肖像画を見ると、ムソルグスキーは完全にアル中の顔をしている。 髪は乱れ、鼻は赤く、目はくぼみ虚ろである。 何故、右側のキチンとした肖像画を使わなかったのかと言うと、1881年に描かれたこの絵は、ロシアの有名な画家レーピンによるものだからである。 彼は、R・コルサコフなどのロシア五人組や、トルストイなど芸術家の肖像画をリアルに描いて名声も高い。
病床のムソルグスキーをあまりに写実的に描いてしまって、アル中が前面に出てしまった。ちょっとムソルグスキーが気の毒な気もする。 しかし音楽は後世に残った。 レーピンもまた後世に残る名画を残した。
そうそう、ムソルグスキーは42歳で亡くなっている。
レーピンの代表作「ヴォルガの船曳き」 サンクト・ペテルブルク ロシア美術館蔵
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