うすっぺらな社会
STAP細胞報道で、すっかり陰に隠れてしまった佐村河内事件。
久々のニュースとして、この事件をスクープしたフリーライターの神山典士氏が、本年度の大宅壮一ノンフィクション賞を受賞したとの報道があった。 賞金100万円を手にして神山氏はどんな心境だろうか。
大宅壮一ノンフィクション賞といえば、しばしば話題の人が受賞している。 ピアニストの中村紘子氏、ジャーナリストの櫻井よしこ氏、作家の家田荘子氏、その中に交じって、前東京都知事の猪瀬直樹氏の名前もある。猪瀬氏は、この受賞をきっかけに人生が好転したと言われている。
一方、佐村河内氏のゴーストライターだった新垣隆氏は、3月末で桐朋学園大の講師を退任した。 あまり報じられることもなく、ひっそりした退任だった。
猪瀬前知事の事件、佐村河内事件、STAP細胞疑惑と、一連の事象を見るにつけ、人の世の栄枯不沈を感じてしまう。
話題性を追いかける一部のマスメディアが火を点け、大衆が踊らされ、またメディアによってスクープされ、執拗に報じられ、揚句はよってたかってバッシング。
持ち上げられたかと思うと、叩きつけられ、常に思考は興味本位で短絡的。 ある意味「うすっぺらな社会」の構造が見えてくる。
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