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  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2014年3月22日 (土)

2020年東京オリンピックセレモニー(アクセス1万回記念)

TVでソチ五輪の開会式、閉会式を観て、ロシアの芸術・文化に圧倒された。そこで、2020年東京オリンピック・パラリンピックの式典の構想について考えてみることにした。

■ まず大前提として、開催時期の問題がある。2020年東京オリンピック開催期間は、7月24日~8月9日と決まっているが、その時期は言うまでもなく猛暑の真っ只中である。

お、も、て、な、し、がテーマでもある東京オリンピックでは、開会式、閉会式はもちろん、各競技場や選手村、接続道路、その周辺に「涼の演出」が欠かせないと思う。

連日35度前後、湿度70%以上では外国選手は競技どころではない。温度はまだしも、欧州の選手は湿度にまいってしまうだろう。それは外国人観光客も同様だ。

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      日本列島は猛暑の真っ只中

「涼の演出」は、水だけではない。涼しげな音、涼しげなライト、氷柱などのアイテムから食事のメニューまで多岐にわたる。 この大事な演出は、ニューヨーク在住の画家、千住博氏に委嘱したらどうか。彼なら代表作「ウォーターフォール」のようなダイナミックな涼の演出が出来るだろう。

もし、「涼の演出」が出来なければ、日本の印象は「暑い、暑い」で終わってしまう。これで東京オリンピックの評価が下がってしまうことは何としても避けたい。

■ さて、本題のセレモニーに入る前に、2016年リオデジャネイロ大会の閉会式で、日本は次回東京オリンピック・パラリンピックをどう紹介するかも大きなポイントである。

東京は、8分間のプレゼンテーションを行い、東京や日本の魅力をアピールすることが決まっている。 (次期開催国に大会の旗を引き継ぐ、「フラッグハンドオーバーセレモニー」)

最新ニュースによると、セレモニーの内容を検討するメンバーに、音楽家の椎名林檎さんや、オリンピアンの小谷 実可子さんら8人が選出されている。

また、東京オリンピック組織委の理事の一人に、AKB総合プロデューサーの秋元康氏が決まっているが、間違っても、日本の紹介シーンにAKBは出して欲しくない!

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秋元氏は作詞のセンスは評価が高いので(参考 先のブログ季節の足音、他にも美空ひばりの川の流れのようになど)、「おもてなし」をテーマに作詞してもらい、俳優の渡辺謙さん(ハリウッド映画出演)あたりに朗読してもらう。もちろん、ワンフレーズ毎に、世界20か国語程度の言語で朗読する。女性を起用する場合は、東京招致で活躍した滝川クリステルさんが適任だろう。

この時、バックの演奏は、2014年グラミー賞を受賞した世界的ヴァイオリニストの五嶋みどり氏(正確にはグラミー賞は五嶋氏個人が受賞したわけではない)にお願いしたらどうだろう。これならアピール間違いなし!

そして日本の紹介シーンのメインは、やはり日本古謡「さくら さくら」で決まり。スタジアム全体に淡いピンクのさくら吹雪を降らせ、コーラスグループ「フォレスタ」か、おばちゃんに人気の「秋川雅史」に歌唱してもらう。「平原綾香」にポルトガル語(ブラジル語)で歌ってもらう手もある。

和琴の演奏も欠かせない。和装の日本を代表する生田流、山田流の奏者100名による「さくら さくら」の華麗なる演奏を、是非リオデジャネイロのスタジアムで響かせたい。

大事なことを忘れていたが、このリオデジャネイロ大会での日本のプレゼンテーションをナビゲートするのは、もちろんロボットのASIMO君だ。日本の高いロボット技術を大いにアピールしてもらいたい。

◆ 雨の中、フラッグハンドオーバーセレモニーは終わったが、やはり椎名林檎さんの演出は、既成概念にとらわれない斬新なものだった。

日本古来のイメージはなく、マリオやキティ、ドラえもんが登場、ハイテク映像と、スピード感のあるパフォーマンスで東京をアピールした。 途中の映像の中で、安倍首相の腕時計がオメガだったのが気になったがどうでもよいことかも知れない。 そして、ポケモンが登場しなかったのは残念だった。

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マリオに扮して土管から現れた安倍首相、トレードマークの、「青の吊ズボン」に「赤の帽子」をアッという間に脱ぎ捨てたのは残念!もう少し着ていてほしかった。


そして、作曲家 三宅純さんがアレンジしたという新感覚の国歌 「君が代」 には驚いた。正直言って賛否両論あるだろう。普段は単旋律で聴いているので、4声で聴くと妙な感覚になるが、日本の伝統音楽を感じさせつつ現代的に響かせているのはさすがと言うべきだろう。

「君が代」 を聞く際、小池新都知事が、胸に手を当てていたが、防衛大臣を経験したとはいえ、かなり違和感があった。胸に手を当てるのはアメリカ人が国家に忠誠を誓うポーズであって、日本人には馴染まない。以前、なでしこジャパンが同様のポーズをとって話題になったが、次回東京オリンピックまでに統一できるよう見解を示すべきだろう。

尚、今回の椎名林檎さんの演出を見て、2020年東京の開会式のセレモニーは、やはり若いエネルギーと新しい日本が表現されるのではないだろうか。楽しみでもあり不安でもある。

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■ いよいよ本題の2020年東京オリンピック開会式。

開式を告げるファンファーレは、あの新垣隆氏に作曲してもらう佐村河内守氏のゴーストライターを18年務め、ソチ五輪フィギアの高橋大輔選手の音楽も作曲しているので、実力は十分。彼なら世界に通用する華やかで荘厳なファンファーレを作ってくれるだろう。

なお、この式典全体の総合プロデューサー(式典全体の演出)は、すでに組織委理事に選ばれた秋元康氏の可能性もあるが、何といってもAKBのイメージが強すぎる。 かといって劇団四季の浅利慶太氏(1998年の長野五輪プロデューサーだった。 開催時87歳)、蜷川幸雄氏(写真家実花氏のお父上、開催時85歳)、パリ在住の世界的演出家笈田(おいだ)ヨシ氏(開催時87歳)、宮崎駿氏(開催時79歳)、山本寛斎氏(開催時76歳)などは、みなさん年齢がネックになってしまう。 若さだけなら、三谷幸喜氏(開催時58歳)は魅力的だが、少し軽い気がする。

そこで、先般オーストリアで、モーツァルトの「魔笛」を演出して世界が絶賛した若手演出家の宮本亜門氏が最有力と思われるがどうだろう。開催時の年齢も62歳なら大丈夫だ。

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  世界が絶賛 宮本亜門氏  (撮影 平田光二氏)

次に音楽監督であるが、今日の日本を代表する世界的な音楽家と言えば、坂本龍一氏だと思うが、三枝成彰氏、加古隆氏、千住明氏、久石譲氏など演出家に比べれば候補は多い。

もちろん知名度から言えば、小澤征爾氏だろうが、やはり開催時の年齢84歳は厳しいだろう。良きアドバイスを頂戴したいところだ。(小澤氏は1998年長野五輪の音楽アドバイザーだった。)

選手団の入場行進曲は、1964年東京オリンピックの時は、古関裕而氏だったが、今回はどうなるか。 ベテラン池辺晋一郎氏あたりを起用するか、若手の服部隆之氏か、他にも渡辺俊幸氏、菅野由弘氏、吉松隆氏など候補は多い。いずれもNHK大河ドラマのテーマ曲などを作曲し評価は高い。思い切って女性を起用すれば、大島ミチル氏、田中カレン氏、「花は咲く」の作曲でも有名な菅野よう子氏に期待したい。変わり種では、宮川彬良氏、お祭り気分の曲が出来るだろう。余談だが、日本選手団のユニホームは、「浴衣」 を採用すべきだと思う。

尚、オーケストラ演奏は、国家的事業なので、NHK交響楽団が最適だが、リハーサルも含めて長期の拘束は難しいように思う。多分、在京のプロオケから選抜した特別編成のオーケストラになるのではないだろうか。

指揮は、大野和士氏が最適だが、佐渡裕氏、大植英次氏、上岡敏之氏らが続く、残念ながら、世界的指揮者といえる日本人は少ない。ビジュアル的には西本智実氏が振っても面白い。小澤さんがもう少し若ければ一番良かったが、もしお元気なら世界最高齢の現役指揮者として指揮台に上がっても話題性は十分あるが可能性は低いだろう。

2020年は、あのベートーヴェンの生誕250年なので、「1万人の第九」 で有名な佐渡氏に 「第九」 を演奏してもらう案が浮上するかも知れない。「第九」は入場行進にも使える。「人類愛」 は、オリンピックの精神にも合致する。

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 5か国語(日、英、仏、独、伊)を話す大野和士氏  (写真 東京都響のWebより)

■ ここからは一番メインのショー(パフォーマンス)の中身に言及したい。

西洋文化の芸術性をまねるのではなく、日本の伝統文化、日本のハイテク技術、そして日本を代表する芸術家による総合的なコラボレーションが必要で、世界をあっと言わせるショーにするべきである。

演出は、前述の宮本亜門氏。 ショーのテーマは、ズバリ!「日本の四季」!

【春】 スタジアムに、日本を象徴する花「さくら」を満開にさせる。この日に合わせて日本のバイオ技術の粋を集めて「さくら」を開花させ、その「さくら」のもとで、宮城道雄の「春の海」の大合奏、和琴と尺八による本格的な日本を代表する名曲を披露する。スクリーンには、日本の桜の名所が映し出される。艶やかな日本舞踊が彩を添える。

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ロゴマークが、上記の通り決まりました。(2016・4・25)

【夏】 日本の夏祭り、特に東北の祭を紹介する。青森ねぶた祭り、仙台七夕祭り、盛岡さんさ踊り、福島ちょうちん祭り、秋田竿燈祭りなど、会場は祭り囃子の中、熱気と興奮に包まれるが、これは東北の復興も象徴している。やがてスタジアムに精霊流しのライトが点灯して、日本の風情を感じさせる。 最後に花火が上がり盛大に幕を下ろす。

※夏のシーンでは、日本の音響技術により、スタジアム全体をリアルな音で包み込む。また、家庭でも音響効果が楽しめるよう、TVメーカーと協力して臨場感のある立体音響システムを完成させ、販売できるよう準備しておく。

【秋】 夏から一転して、月明かりの中に日本の古城が浮かぶ。そう滝廉太郎の「荒城の月」である。海外にもよく知られた名曲であり、必ず採用するべきと思う。 歌唱は、世界的メゾソプラノ歌手の藤村実穂子がダントツ最有力。 伴奏は、奇跡の一本松の一部で作ったヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、さらに「コカリナ」を使用する。しみじみとした音楽が流れるが・・・、しかし突然、合戦のほら貝と共に、東西より甲冑姿の武士が登場する。合戦のシーンでは、国際的に活動中の和太鼓グループ「TAO」や「鼓童」の見事なパフォーマンスが観客を魅了して止まないだろう。

※なお、JOCのアンケートでは、サザンや嵐、EXILEなどが人気とのこと。無視は出来ないが、世界に通用するかどうか良く考えるべきであろう。 しかし、効果的な出演シーンがあれば反対する理由もない。

【冬】 ノーベル賞作家川端康成の「雪国」の冒頭シーンからショーは始まる。大きなSLがトンネルを抜けると、一面の銀世界である。さすがにスタジアムに大量の雪は持ち込めないが、天井から人工雪を降らせることは出来るはずだ。中田喜直の不朽の名曲「雪の降るまちを」が、ヴァン・クライバーン国際コンクール覇者の辻井伸行氏のピアノソロで演奏される。もしコンチェルト風なら、成長著しい牛田智大君も立派に役目を果たすはずだ。さらに、ヴァイオリンソロが加わるが、ご存じ竹澤恭子、諏訪内晶子のダブルキャストなら言うことない。 冬の京都金閣寺、金沢兼六園、白川郷合掌造りなどの映像はとても美しい。

※日本を代表するピアニストNo.1は、言うまでもなく「内田光子氏」だか、彼女は、こういうイベントには絶対に出ないと思う。 チャイコフスキーコンクール覇者の上原彩子氏になら可能性はあるが、いずれにしても、選曲か難しいだろう。

さて、この最大のショーをナビゲートする人物はいるのだろうか。2020年東京オリンピックは、まだマスコットが決まってないので分からないが、「初音ミク」のようなバーチャルアイドルがマスコットになる可能性もあるようだ。

以上、2020年東京オリンピックの開会式セレモニーを大胆に予測してみたが、お付き合いくださった読者の皆様はどのような感想をお持ちになったでしょうか。 もう今から構想を練らないと素晴らしい式典にはなりません。 世紀の祭典の行く末を見守りたいと思います。 ありがとうございました。

■ 続報

2017年12月、東京五輪の開会式と閉会式を演出するプランニングチーム8人が発表されました。

プランニングチームには椎名林檎氏、演出振付家のMIKIKO氏、映画「世界から猫が消えたなら」「君の名は。」などの映画プロデューサー・川村元気氏、「ALWAYS 三丁目の夕日」などで知られる映画監督の山崎貴氏、狂言師の野村萬斎氏、クリエーティブプロデューサーの栗栖良依氏、クリエーティブディレクターの佐々木宏氏、菅野薫氏の8人が選出されました。

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