都民の選択は正しかったのだろうか?
低投票率の中、新しい東京都知事は舛添要一氏に決まった。
防災や福祉、待機児童、もちろん経済、そして6年後のオリンピック、これらの政策は誰が知事になっても取り組まなければならない問題だった。誰が知事になっても都政は変わらないから、投票率が低いのである。
ただ原発だけは違う。今回、舛添氏が勝ったことで、原発再稼働は推進する。脱原発の願いは遠のくだろう。このことをどれだけの都民が分かっていたか? 相変わらず低い投票率を見る限り、分かっていなかったと思う。
2/8付の日経新聞Web版に、福島県の子供たちの甲状腺がんが増えているとの記事が出ている。今回の調査によると、甲状腺がんと診断された子供は前回(昨年11月)より7人増えて33人、がんの疑いは9人増えて41人、計74人になったとのことである。
国立がん研究センターによると、10代の甲状腺がんは、100万人に1~9人程度とされる。 今回の調査人数は、25万4千人である。100万人の4分の1の調査で、疑いも入れて74人というのは、余りにも異常な数値である。
ソチ五輪の報道の陰に隠れて、この事実はあまり報道されない。もちろん、まだ因果関係は確認されていないが、確認される頃には原発は堂々と再稼働しているだろう。
私は、先のブログ「 海ゆかば 」で、日本人として決して忘れてはならない「 慰霊の日 」について述べてきたが、未曾有の被爆を三度も経験した日本人なのにどうして懲りないのだろうか!
遠く離れたドイツでは、福島の原発事故をうけ、2022年までに17基ある全ての原発を閉鎖することを決めている。また中国では、すでに再生可能エネルギーとして風力発電を推進し、2012年現在、世界一の発電量に達している。これは実に日本の150倍にあたる。
各国の再生可能エネルギーの取り組みは本格化しているが、TV新聞ではあまり報道されないので、知らない人も多い。このままでは日本は取り残されるだろう。
今回の都知事選の結果は、近い将来の原発再稼働を意味している。しかしもうこれ以上、日本に「 慰霊の日 」を増やしてはならないと思う。
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