ノーベル賞と人間国宝
今年のノーベル賞に日本人は一人も選ばれなかった。
有力候補と言われた村上春樹氏も賞を逃した。
それにしても、ノーベル文学賞があるのに、何故「ノーベル音楽賞」はないのだろう。
もしあったら、私なら、チェリストで作曲家、指揮者、平和活動家の「パブロカザルス」を筆頭に挙げる。
次に、指揮者で作曲家の「レナード・バーンスタイン」。
過去までさかのぼれば、イギリスの「エルガー」。フランスの「ラヴェル」。北欧から「シベリウス」。イタリアは何と言っても「プッチーニ」。ロシアは多くて「ラフマニノフ」や「ショスタコーヴィッチ」「ストラヴィンスキー」など、すごい顔ぶれになる。
演奏家では、「リヒテル」や「ホロヴィッツ」が相応しい。
上記はいずれも、ノーベル賞創設後の偉大な音楽家であり、受賞資格は充分だと思う。
日本からは、やはり「山田耕筰」が筆頭で、次は「滝廉太郎」と言いたいが、彼は23歳で世を去っているので難しかったかも知れない。
私は「宮城道雄」も国際的に名を知られているので、受賞しても不思議でないと思う。
そんな事を考えていたら、日本の「人間国宝」にも音楽(西洋)関係者はいないことに気が付いた。
Wikipediaで調べてみたら、「人間国宝」の概説として、
演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所産で、我が国にとって歴史上又は芸術上価値の高いもの・・・と書かれている。
古典音楽とは書かれていないし、芸術上価値の高いものなら、クラシック音楽界に優れた芸術家は多い。
私なら、ピアニストの「内田光子」を筆頭に挙げる。十分人間国宝の価値がある。
そして、やはり指揮者の「小澤征爾」であろうか。
忘れてはならないのは、音楽評論家で随筆家の「吉田秀和」。文化勲章も受章している。昨年98歳で他界された際の、お別れの会には、皇后陛下も臨席された。
まだまだ名前を挙げることは出来るが、このような空論にお付き合いいただくのは申し訳ないので、この辺で筆を置くことにする。
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