倍返しされた?猪瀬知事
東京都の猪瀬知事が辞意を表明した。
都議会で追及される知事を見て、気の毒に思えた。
汗を流し、オドオドした表情で答弁する姿は、哀れでしかない。
つい先日、2020年東京オリンピック開催が決まったが、彼はまさにオリンピック招致を成功に導いた「立役者」である。
その瞬間、彼は「亡妻の写真を入れたペンダント」を握りしめたというエピソードは、なかなか感動ものだった。
その彼が、たった3か月余りで、こんな辞め方をすることになるとは、誰が想像したであろう。
人生とは、本当に分からないものである。
それにしても、彼を擁護する勢力がまったく無かったことは、どうした現象なのか。
マスメディアはもちろん、都議会も、職員も、都民も、政治家や実業家なども一斉に彼を見放したようだ。
疑惑の最中、彼は孤立を極めていた。
思えば、もともと作家の彼が、いきなり副知事になり、その後の選挙で、史上最多得票数で知事に選ばれたことが、彼を自信過剰でワンマンな人格に変貌させたのかも知れない。
常に上から目線で部下を叱責し、強引な都政運営を行ってきたのではないか。
行政経験も政治経験もなく、巨大組織のトップに立ったわけである。やはり、水面下で彼に不満を持つ人や、反感を持つ人も多かったのではないか。
そうとしか説明がつかない。
今回の件は、もちろん知事に非があることは明白で、弁護の余地はないが、容赦ない都議会の追及、マスコミの報道をみる限り、今まで知事に煮え湯を飲まされた多くの反対勢力からのお返し、まさに「倍返し」のような気がしてならない。
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