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書の作品

  • Img_20190628_0001_new
    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

左上の ▶ 再生ボタンを押して下さい。バッハ、イタリア協奏曲が流れます。もう一度押せば止まります。

壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2022年11月25日 (金)

知られざる名曲 第177回 テレマンのアリア

「テレマンのアリア」、何と美しい曲でしょう。でも意外と知られていません。

この動画をアップされた方も、「パッヘルベルのカノン」や「アルビノー二のアダージョ」にも負けないこの曲を是非聴いてもらいたい、と言ってます。

テレマン(Georg Philipp Telemann、1681 - 1767 ) は、ヘンデルやバッハと同じバロック後期のドイツの作曲家です。

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画像 ACワークス(株)

300年も前、当時は テレビも CD も YouTube もありませんから、曲をヒットさせることは大変な事だったと思います。

サロンなどの会場で、著名な演奏家に弾いてもらうことが出来れば幸運ですが、楽譜が出版されることもままならぬ時代、プログラムに選曲されて演奏されるなど稀なことだったと思います。

こうして名曲であっても世に出る機会を失った作品が多く存在するのだと思います。


■ アリア / テレマン
原曲は、マニフィカト「Meine Seele erhebet den Herrn(わたしの魂は主をあがめ)TWV 9:18」 より「Der Hungrigen fullet er」



演奏は、クルト・レーデル指揮、ミュンヘン・プロアルテ管弦楽団。
少し年配のクラシックファンには懐かしい演奏団体です。

2022年11月21日 (月)

知られざる名曲 第176回 ユーカリ/ クルト・ヴァイル

今回は、ドイツの20世紀の作曲家 クルト・ヴァイル(Kurt Weill、1900 - 1950)のタンゴ「ユーカリ」にスポットを当てました。

彼は、ユダヤ人作曲家であったことから、ナチス当局から危険視されるようになり、後期の作品の発表時には、コンサート会場でナチ党員によって組織された暴動が何度も起きました。そして舞台作品の上演は、ナチス当局による暴力的な干渉のため中断せざるを得なかったと言います。

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ヴァイルの代表作「三文オペラ」2013新国立劇場映像より

1933年にパリへ逃れることを余儀なくされたヴァイルは、その地でバレエ音楽や交響曲を完成させました。
1935年になるとアメリカ合衆国に移住してポピュラー音楽を研究し、数多くのミュージカル作品を残しています。(一部Wikipediaより)

この「ユーカリ」は、その頃(1934年)Jacques Deval の劇「マリーギャランテ Marie galante」の付随音楽として作ったものです。のちにロジェ・フェルネ (Roger Fernay、1905-1983) がフランス語の歌詞を付けました。

ユーカリ そこは憧れの国
ユーカリ それは幸せ そして喜び 
ユーカリ そこは悩みも忘れられる場所(歌詞一部)


■ ユーカリ (Youkali Tango Habanera ) / クルト・ヴァイル



■ タンゴはクラシックか?

以前、当「知られざる名曲」シリーズ 第6回で、シュニトケのタンゴ ココ をご紹介しましたが、クラシックの作曲家でもタンゴを書いた人はいます。もちろん、タンゴという音楽が発祥した後の18世紀後半以降になりますが、有名な曲は「アルベニスのタンゴ」です。

また、ビゼーのカルメンに登場する有名な「ハバネラ」は、フラメンコと混ざり合ってアルゼンチンに上陸し「タンゴのルーツ」になったと言われています。

アルフレッド・ハウゼ楽団の演奏で有名な「真珠採りのタンゴ」は、ご存じビゼーのオペラ「真珠採り(しんじゅとり)」中のアリア『耳に残るは君の歌声』が原曲です。タンゴのリズムがクラシック曲に馴染んだ好例です。

近年では、アルゼンチンのピアソラがいます。彼は音楽理論を学んで、総仕上げとしての「ピアノ・ソナタ」など、クラシカル作品を残しましたが、クラシックの作曲家を目指して渡仏し、やがてクラシック、ジャズの要素を融合させた独自の音楽形態を確立しました。


ユーカリ (Youkali Tango Habanera ) はタンゴですが、お洒落でクラシカルな作品です。ジャンルを超えてご紹介いたしました。

2022年11月17日 (木)

知られざる名曲 第175回 NADA TE TURBE(恐れるな煩うな)/ マルコ・フリジーナ

この曲に出会えて本当に幸せを感じます。

バッハ以来、これほどの宗教音楽はあったでしょうか?

作曲したのは、イタリアの マルコ フリジーナ (Marco Frisina 1954 - ) 、作曲家 兼 ローマ カトリック教会の司祭です。

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画像 ACワークス(株)

フリジーナはローマのサピエンツァ大学で文学を専攻し、その後名門サンタ チェチーリア音楽院で作曲を学びました。

さらに、教皇庁グレゴリオ大学で神学を学び、ローマ教皇庁聖書研究所で聖書のライセンスを取得。1982 年に司祭に叙階され、サンタ チェチーリア教会の牧師に就任しました。 彼は教皇庁の聖十字架大学と教皇庁の宗教音楽研究所の教授でもあります。

現在彼は、32人の聖歌隊員と2人のオルガニストで構成された合唱団である聖ヨハネ・ラテラノ大聖堂のラテラン教皇敬虔礼拝堂の監督を務めています。マルコ・フリジーナ 公式サイト(Wikipediaより一部転記)

今回選曲した「NADA TE TURBE(恐れるな煩うな)」は、アビラの聖テレサ(洗礼名 Teresa de Cepeda y Ahumada,1515 - 1582)の詩によるものです。

Nada te turbe,
nada te espante,
quien a Dios tiene
nada le falta.
Solo Dios basta.
Todo se pasa,
Dios no se muda,
la paciencia
todo lo alcanza

あなたを邪魔するものは何もありません
あなたを怖がらせるものは何もありません
恐れることもわずらうこともないのです
あなたはすでに神によって満たされています


■ NADA TE TURBE(恐れるな煩うな)/ マルコ・フリジーナ



司祭たちが皆んな放心状態で曲に聴き入っています。
「感動」とは、このような曲のためにある言葉でしょうか。

この音楽は、ドラマティックで色彩豊かです。
そして強力なメッセージを発しながらも、敬虔な祈りに満ちています。
ソリスト、合唱、管弦楽の見事なアンサンブルに引き込まれます。

(余談ですが、聴衆の中にミュージカル「オペラ座の怪人」の作曲者 アンドリュー・ロイド・ウェバー がいたようです。)

尚、素晴らしい歌唱は、メゾソプラノ: Serena Scarinzi テノール: Sebastiano Giotta。
合唱団&オーケストラ「ニコラ・ヴィターレ」指揮は作曲者自身です。


2022年11月13日 (日)

「鎌倉殿の13人」とクラシック音楽

本年(2022年)からスタートした NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」


■ これまでの使用クラシック曲

第 1話「大いなる小競り合い」→ 「新世界より」 第4楽章
(交響曲第九番 ドヴォルザーク)

第12話「亀の前事件」→ 四季より「冬」第1楽章
(ヴィヴァルディ)

第13話「幼なじみの絆」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)

第18話「壇ノ浦で舞った男」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)

第19話「果たせぬ凱旋」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)

第31話「諦めの悪い男 」→ 無伴奏チェロ曲(バッハ 無伴奏チェロ組曲風?)
                                         ※曲名が判明したら記載します

第32話「災いの種」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)・ 無伴奏チェロ曲(バッハ 無伴奏チェロ組曲風?)

第38話「時を継ぐ者」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)・レクイエム(死者のためのミサ曲」より "怒りの日" (モーツァルト)

第40話「罠と罠」→ レクイエム「死者のためのミサ曲」より "怒りの日"(モーツァルト)

第41話「義盛、お前に罪はない」→ レクイエム「死者のためのミサ曲」より "怒りの日"(モーツァルト)

第42話「夢のゆくえ」→ 「新世界より」 第4楽章、第2楽章(交響曲第九番 ドヴォルザーク)








日本の時代劇に、西洋クラシック音楽が使われることは異例のことです。

しかし違和感はありません。むしろドラマに合っています。

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音楽は、アメリカの名門 バークリー音楽大学映画音楽作曲科卒業の エバン・コール(Evan Call、1988年6月29日 - )さん、現在33歳の若さです。※バークリー音楽大学と言えば世界のミュージシャンを輩出した大学として有名です。日本の渡辺貞夫さんや小曽根真さんなどもバークリー出身です。最近はボストン音楽院を買収し、クラシック音楽の学科を複数開設しています。

エバン・コールさんは日本アニメのファンで、現在は主に日本で作曲・編曲家として活躍中です。
今回、クラシック音楽(ドヴォルザークの「新世界」・ヴィヴァルディ「四季」)を使用したことは、NHK大河ドラマ史上(61作品)初めてのことです。

これからもクラシック音楽が使われるとすれば、とても斬新な発想で歓迎すべきことです。
大いに期待したいと思いました。

2022年11月12日 (土)

知られざる名曲 第174回 メランコリックワルツ / ダルゴムイシスキー

19世紀のロシアの作曲家 ダルゴムイシスキーが今回の主役です。あまり聞き慣れない名前です。

アレクサンドル・セルゲーエヴィチ・ダルゴムイシスキー(Aleksandr Sergeevich Dargomizhskii
 1813 - 1869)は、主にオペラ作曲家として有名でしたが、他に歌曲やピアノ曲も作りました。

そのピアノ曲の1曲が「メランコリックワルツ(Melancholic Waltz)」です。
ダルゴムイシスキー12歳の瑞々しい小品です。

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画像 ACワークス(株)

■ メランコリックワルツ / ダルゴムイシスキー

ロマンティックな美しい曲ですが、どことなく憂いを感じるピアノの小品です。


実はメランコリックワルツという曲は数曲あります。

中でも、ラトビアの作曲家
エミールス・ダルツィシュ(1875  - 1910 34歳没) の 「メランコリック ワルツ(Melanholiskais valsis)」は知られざる名曲です。ご参考にお聴き下さい。

https://www.youtube.com/watch?v=GK5vZr-Qn40(リンク切れはご容赦下さい)

2022年11月10日 (木)

知られざる名曲 第173回 秋の月 / 作詞・作曲 瀧廉太郎、編曲 山田耕筰

11月8日(2022年)の皆既月食はご覧になられましたか?

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画像 ACワークス(株)

月は1年を通じて見れますが、やはり秋の月は格別です。ですから「月」と言えば、秋の季語となります。

さて、今回は 瀧廉太郎(1879-1903)作詞・作曲の 日本歌曲「秋の月」を選びました。しんみりした名歌です。

詳しくは、2016年10月30日付け当ブログ 「秋の月/滝廉太郎の詩」
をご覧下さい。


■ 日本歌曲「秋の月」 / 作詞・作曲 瀧廉太郎、編曲 山田耕筰



歌唱は、弥生歌月(やよいかげつ)さん。ピアノ伴奏も弥生歌月さんです。

光はいつも かはらぬものを

ことさら秋の 月のかげは

などか人に ものを思はする

あゝなく虫も おなじこゝろか

こゑのかなしき

 

2022年11月 4日 (金)

知られざる名曲 第172回 ピアニシモの秋/中田喜直

秋本番、ベストシーズンに聴く「知られざる名曲」2曲目は、日本の中田喜直(1923 - 2000)作曲の「ピアニシモの秋」です。

中田喜直と言えば、「めだかの学校」「夏の思い出」 「ちいさい秋みつけた」 「雪の降るまちを」等々どなたもご存じの名歌を作った日本を代表する作曲家です。

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ピアニストを志望して東京芸術大学に入学するも、太平洋戦争によって中断。飛行戦隊としてフィリピン戦線やインドネシアに赴き、本土で特攻隊要員として終戦を迎えたと云う経歴は壮絶でもあります。

戦後は、NHKのラジオ番組に積極的にかかわり、これらの番組において「夏の思い出」や「雪の降るまちを」などを生み出しましたが、それまでの日本の文化だった「童謡」を排斥。対立ジャンルとして立ち上げた「新しい子どもの歌」を推して、最盛期にあった童謡を衰退に導いた、とされます(Wikipedia)。

功罪両面の中田喜直でしたが、生涯に3000曲もの新作を世に出し76歳の生涯を閉じました。

■ ピアニシモの秋/中田喜直作曲・山川啓介作詞



ソプラノは藤原唯さん、ピアノは齋藤亜都沙さんです。

過去へ戻れる 道を探して
風の街角 歩きます

愛した人の 呼んでる声が
遠く聞こえた気がします
幸せなのに 淋しくて
そっとふり向く 秋

(山川啓介歌詞の一部)

2022年10月31日 (月)

知られざる名曲 第171回 秋「小さなアダージョ」/ グラズノフ

秋本番です。ベストシーズンに聴く名曲は、ロシア帝国~ソビエト連邦の作曲家 グラズノフ(Aleksandr Konstantinovich Glazunov 1865 - 1936)のバレエ音楽「四季」から選びました。グラズノフは当シリーズ初登場です。

グラズノフは裕福な家庭で育ち、ピアノや作曲では神童といわれました。さらに富裕な材木商人の援助もあり、作曲家としての名声が頂点にある時、このバレエ音楽「四季」が書かれました。

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※「四季」(Времена года)作品67(1899年) - 1幕4場からなる小バレエ音楽。冬に始まり秋に終わる。特定の物語を持たず、自然の情景を表現している。(Wikipedia)

■ バレエ音楽「四季」Op.67 より 秋 小さなアダージョ / グラズノフ



ロシアにも四季はありますが、寒い冬がやたら長く、その分夏は短く、春は雪解けで町中が汚れているそうです。しかし秋は木々が黄金色に色づくことから、詩人プーシキン が「黄金の秋」と名付けたと言われるほど美しいシーズンと言われています。

チャイコフスキーもピアノ曲「四季」を書いています。ご参考にお聴き下さい

『四季』より「10月 秋の歌」演奏/石原可奈子



知られざる名曲を考察する(17)不安の時代に聴くクラシック 

世界は戦争の暗い影の中にあり、コロナの終息も不透明です。そして相変わらず自然災害が世界を襲っています。加えて日本では物価高が庶民の生活を襲っています。一方政治は旧統一教会問題で紛糾し、国民の生活どころではありません。

嘆いてばかりいられませんが、「こんな世界に誰がした!」と叫びたくなります。

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クラシック音楽の世界では、最近(2022・10・27)、ジュネーブ国際音楽コンクールの作曲部門で、日本の中橋祐紀さんが準優勝したとの嬉しいニュースが届きました。NHKニュース (リンク切れはご容赦下さい)

ただ残念なことに、クラシックコンサートのプログラムに現代音楽が選ばれることはまだまだ少ないのが現状です。
コロナ対策が緩和され、せっかくコンサートが戻ってきても、相変わらずクラシックコンサートは、ベートーヴェンやブラームスなどが圧倒的に多いのです。

「こんなクラシック音楽界に誰がした!」と叫びたくなりますが、実際に現代音楽は人気がありません。多分お客さんは来ないでしょう。

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これは聴衆に取って不幸なことですが、それまでの調整音楽を否定した現代音楽が人々に受け入れられないのは当然かもしれません。

今日の不安な世相では、心に寄り添ってくれるような優しく心地よい音楽が好まれるのは当然なのです。

当「知られざる名曲」シリーズでは、現代音楽ファンには申し訳ないのですが、不安な時代に求められる調和のとれた美しい音楽を選曲しようと思います。

 

 

知られざる名曲 第170回  マズルカ Op. 67 No. 4 / ショパン

知られざる名曲 第169回 風林火山「大河流々」/ 千住明

知られざる名曲 第168回 ノクターン嬰ハ短調 / アベラルド

知られざる名曲 第167回 時の翼で / サン・プルー 

知られざる名曲 第166回 涙の雨/ ヴィヴァルディ 

知られざる名曲 第165回  I met you / ロシア古謡 

知られざる名曲 第164回 同心草(トンシムチョ)/ 金聖泰(キム・ソンテ) 

知られざる名曲 第163回 ヴァイオリン協奏曲第4番 ‶アダージョ”/ パガニーニ 

知られざる名曲 第162回 アリア(Aria)/ ボザ( Bozza) 

知られざる名曲 第161回 まだ見ぬコーンウォールへの旅/三枝成彰 


 

2022年10月17日 (月)

知られざる名曲 番外編30  Cum dederit / ヴィヴァルディ

初めて見た時、「貞子」かと思いました。

1975年のソビエト映画でタルコフスキー監督の「鏡」。

映像は、この映画で母親を演じた女優マルガリータ(マルガリータ・テレホワ Margarita Terekhova)さんです。
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音楽よりインパクトが強いので、先ず映像の話が先行しましたが、本題に入ります。

音楽はヴィヴァルディ(Antonio Lucio Vivaldi/1678-1741)の宗教音楽『ニシ・ドミヌス Nisi Dominus』(RV608)より第4曲「Cum dederit」です。

■ ニシ・ドミヌス(Nisi Dominus)より「Cum dederit」/ ヴィヴァルディ



歌っているのはパリ生まれのソプラノ歌手 サンドリーヌ・ピオー(Sandrine Piau, 1965 – )さん。特にバロックオペラには定評があり、来日経験もある世界的な名歌手です。

※今回は映像を重視して番外編としましたが、音楽は第1級の作品です。

2022年10月14日 (金)

知られざる名曲 番外編29 私のお父さん/プッチーニ 

世にも珍しい "鳥の演奏家" が今回の主役です。

曲は、イタリアの作曲家 プッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」のアリア「私のお父さん O mio babbino caro」です。
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歌劇の舞台となったフィレンツェ 画像ACワークス(株)


■ 私のお父さん/プッチーニ( Puccini 1858 - 1924)



鍵盤の光ったところを、くちばしでつつくだけのようですが、ちゃんと曲になっているので驚きです。

ちなみにキーボードはヤマハ製です。

■ 猫のピアニスト

少し古い動画ですが、何と猫のピアニストがいました。初めて見る映像です。

https://www.youtube.com/watch?v=zeoT66v4EHg

後半、だんだんピアニストらしくなります。

ちなみにピアノはヤマハ製です。

2022年10月10日 (月)

知られざる名曲 番外編28 交響的幻想曲 イ短調 Op. 21「Genesis」/ AIVA

これは驚くべき音楽です。ついにこんな時代が来たのです。

交響的幻想曲 イ短調 Op. 21「Genesis」! 作曲したのは AIVA?

AIVAは Artificial Intelligence Virtual Artist の頭文字の略で、すなわち人工知能(AI)による バーチャルアーティスト が作曲したのです。

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画像出典 NVIDIA
https://www.nvidia.com/en-us/research/ai-art-gallery/artists/aiva/


先ずは聴いてみて下さい。

■ 交響的幻想曲 イ短調 Op. 21「Genesis」/ AI 音楽作曲家 AIVA(エイヴァ)



「AIVA」はフランスの SACEM(音楽作詞家・作曲家・出版者協会)に登録を許可されており、世界で初めて協会に登録されたバーチャル作曲家です。当然、曲の著作権はAIVAが所有します。

この曲は、実際のオーケストラによるYouTube動画もあるようですが、このAIの演奏の方が出来が良いようです。


■ 絵画のコンクールでAIが優勝

音楽の次は、絵画をご覧下さい。

この絵画は、ジェイソン・アレンさんがAIを使って制作した絵 「Courtesy Jason M. Allen」です。
出典 2022.09.08 Thu posted at 06:59 JST


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クリックで拡大

人工知能(AI)を使って制作した絵画がコンクールで優勝作品に選ばれたことをきっかけに、芸術作品がコンピューターで生成できるのか、そして芸術家とは何かという論議が巻き起こっています。
(CNN Business https://www.cnn.co.jp/tech/35192929.html

芸術分野に進出するAIの才能に驚嘆するばかりです。芸術家もうかうかしていられない時代が迫っています。

2022年10月 8日 (土)

知られざる名曲 番外編27 讃美歌「主は私の羊飼い」/アーバイン

ギリス最北端 スコットランド生まれの作曲家 ジェシー・シーモア・アーバイン(Jessie Seymour Irvine、1836-1887) 、スコットランド教会の牧師の娘として生まれた彼女が35歳の時作曲したミサが、今回ご紹介する讃美歌「主は私の羊飼い」です。

「主は私の羊飼い」は、旧約聖書の詩篇 23 篇の言葉に基づき、アーバインが作曲しましたが、敬虔で美しい讃美歌として非常に人気が高く1947 年のエリザベス王女とフィリップ マウントバッテン(フィリップ殿下)の結婚式など、多くの注目すべき宗教行事で歌われており、2022 年 9 月に96歳で亡くなったエリザベス 2 世女王の国葬で再び歌われました。

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Jessie Seymour Irvine

主は私の羊飼いです。私は欲しません。彼は私を緑の牧草地に横たえさせ、静かな水のそばに私を導きます。( 詩篇 23 篇より)


■ 讃美歌「主は私の羊飼い」/アーバイン
(YouTube動画は、2022・9・19 ウエストミンスター寺院 )

参列者とウエストミンスター寺院合唱団、「24 人の聖歌隊員(少年) と、12 人のプロの歌手(成人)で構成」によって歌われる 讃美歌「主は私の羊飼い」、なんと荘厳な響きでしょう。

世界最高峰 ウエストミンスター寺院合唱団 公式サイト


※全くの余談ですが、同時期に行われた「どこかの国の国葬」では献花の際、マスカーニ作曲の歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲が使われました。とても甘美な曲ですが、この歌劇は 不倫や復しゅうなど、三角関係のもつれが描かれた音楽です。

恋人がいるのに人妻と不倫の恋をした男が、その妻の夫と決闘し殺されるという結末は、国葬の音楽として適当ではありません。

なにもイタリアの曲を使わなくとも、日本の作曲家 須賀田礒太郎(すがた いそたろう)が、昭和16年に作った「葬送曲・追想」があるのです。この曲は、山本五十六の国葬の際演奏されました。

知られざる名曲 第56回 須賀田礒太郎 
2021年6月18日当サイト記事

2022年10月 6日 (木)

知られざる名曲 番外編26 10月の栄光の日に / シークレット・ガーデン 

10月に入って、今朝9時の気温は16℃、さすがに秋らしくなってまいりました。

番外編26回は、「10月の栄光の日に」を聴いて、秋の自然を感じて下さい。

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この曲の元は、 シークレット・ガーデン(Secret Garden )という二人組の音楽家によって作られ、韓国でヒットした歌になります。
その題名は「10月のある素敵な日に(10월의 어느 멋진 날에)」

とてもハッピーな気分になれる動画です。7,8年前に初めて視聴してこの歌のファンになりました。

ご参考 https://www.youtube.com/watch?v=99kCzHwdzFQ


今回は、チェロとピアノのデュオでお聴き下さい。チェロの演奏は韓国の人気チェリスト 조윤경(チョ・ユンギョン)です。

■ 10月の栄光の日に / シークレット・ガーデン 





もっと秋を感じたい方は

■ 10月の最後の夜を

2022年9月30日 (金)

知られざる名曲 第170回  マズルカ Op. 67 No. 4 / ショパン

今回は、ショパン (Chopin、1810 - 1849) の "マズルカ" を チェロとオーケストラで演奏したら、こんなに優雅だったと言うお話です。

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マズルカはポーランドに伝わる3拍子の舞曲ですが、ショパンはこのマズルカを67曲作りました。ショパンが遺した全作品が258曲ですから、実にマズルカはショパンの全作品の4分の1を占めることになります。

ショパンは10才頃にはマズルカを書き始め、最晩年まで毎年マズルカを書き続けました。そしてショパンの絶筆もマズルカでした。ショパンはマズルカを愛し、いつも頭の中でマズルカの音楽が鳴っていたと思います。

しかし意外とマズルカは演奏機会も少なく、標題のつけられた作品もなく、ワルツやノクターン、エチュード、ポロネーズ等に比べて、人気曲が少ないのが現状です。

でも、この演奏を聴いたらきっと貴方も "マズルカ"のファンになることでしょう。


■ マズルカ Op. 67 No. 4 / ショパン



しなやかなチェロの演奏は、フランスのチェリスト オフェリー・ガイヤール(女性)氏です。バックは、ティモシー・レドモンド指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(イギリス・ロンドン)です。

2022年9月27日 (火)

知られざる名曲 第169回 風林火山「大河流々」/ 千住明

今から15年前(2007年)、NHK大河ドラマ “風林火山” が放映されましたが、今回はその中から、日本の作曲家 千住明(せんじゅ あきら、1960 -  )が作曲した「大河流々(オリジナルサウンドトラック)」をご紹介します。
※千住明については、千住明 公式サイト をご覧下さい。

風林火山のテーマ音楽はご存じの方もあると思いますが、この「大河流々」はヴァイオリンの名曲として後世に残る作品と確信します。

尚、この曲のヴァイオリン演奏は千住真理子。千住明の妹さんに当たります。

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画像 武田神社 ACワークス(株)

原作は、井上靖の同名小説『風林火山』で、井上作品の大河ドラマ化は初めて。武田信玄(晴信)の軍師として知られる伝説的人物、山本勘助の生涯を描く。戦国時代の甲斐国が舞台となった作品である。

クランクイン当初は「全49回」での放送予定だったが、番組の人気と、クライマックスである川中島の戦いのロケで迫力シーンが多く撮れたことを理由に急遽1話分を増やし、全50回放送へと変更された。大河ドラマ放送途中での増話決定は例が無い。

主演の内野聖陽は1998年『徳川慶喜』以来、2度目の出演で主役を射止めた。今回が大河ドラマ初出演となる板垣信方役の千葉真一を筆頭に、武田信玄役に歌舞伎の二代目 市川亀治郎、上杉謙信役にミュージシャンのGackt など話題のキャスティングだった。(一部Wikipediaより)


■ 風林火山「大河流々」/ 千住明

無伴奏ヴァイオリンソナタを思わせる冒頭の音楽、千住真理子のヴァイオリンは極めて美音です。
彼女は確かストラディバリウスを所有しています。

そして、ヴァイオリンの燃えるような演奏は比類なき美しさです。
この作品は忘れがたいクラシックの名曲であると同時に名演奏でもあるのです。

2022年9月25日 (日)

知られざる名曲 第168回 ノクターン嬰ハ短調 / アベラルド

今回は、フィリピンの偉大な作曲家 ニカノール・アベラルド (Nicanor Abelardo 1893 - 1934 ) のロマンティックな夜想曲にスポットを当てました。

アベラルドは5歳で音楽に出会い、6歳のときに父親からギターや民族楽器を教わりました。彼は父親が編曲した ロッシーニの「ウィリアム テル 序曲」を演奏するなど音楽的才能を発揮し、ヴァイオリンなどの楽器も難なく弾けるようになったと言います。

1916年、彼は新しく設立されたフィリピン大学音楽学部に入学し、在学中に大学の校歌を作曲しました。1921年には作曲の学位を取得し、その後大学院課程を経て、彼は音楽院の作曲部門の責任者になりました。この当時に主要な作品の多くが書かれています。

1931年、彼はマニラを離れてシカゴ音楽大学に入学しました。大学ではウィーン第二楽派、ヒンデミット、その他のヨーロッパのポストロマン主義の作曲家による革新的な音楽に影響を受けました。

彼がシカゴにいる間、家族は音楽院の近くで下宿を経営し彼を支えました。下宿は「小さな音楽院」という愛称で呼ばれていたそうです。

しかし、アルコール依存症だった彼は 1934年にアルコールによる心不全で亡くなりました。交響曲やオペラなど未完成の音楽のスケッチを残したまま41歳の生涯を閉じたのです。

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マラカニアン宮殿内の音楽室で作曲家 アベラルドの胸像を眺めるドゥテルテ大統領。
出典https://hmn.wiki/ja/Malaca%C3%B1an_Palace より


尚、このYouTube 動画は、The Flaming Piano という「炎」を使ったピアノ鍵盤で演奏されます。


■ ノクターン嬰ハ短調 / アベラルド



難易度はそれほど高い曲ではありませんが、どこか物悲しく叙情的な曲です。

楽譜のタイトルは「First Nocturne」。ペトルッチのサイトで無料でダウンロードできます(著作権も切れています)。
https://imslp.org/wiki/First_Nocturne_(Abelardo%2C_Nicanor)

2022年9月12日 (月)

知られざる名曲 第167回 時の翼で / サン・プルー

サン・プルー(Christian Saint-Preux Langlade 1948- )は、フランスの作曲家、ピアニスト、指揮者です。

彼は 6歳でオルガンのためのいくつかの作品を作曲し天才ぶりを発揮しました。
19歳の時、ポーランドのソポト音楽祭で交響楽団を指揮し、彼の作曲した「La Valse de l'Enfance」で国際報道賞を受賞しました。同年、ダニエル・リカリが最初に演奏した協奏曲を作曲しました。

叙情的な作品からピアノや交響曲まで、彼はパリからニューヨーク、ロンドン、東京、モントリオール、ワルシャワなどの国際的なオーケストラで演奏されました。

1989年、彼はユニセフのために、人間と子供の権利のための賛美歌「レ・クリス・ド・ラ・リベルテ」を作曲し、その原譜を法王ヨハネ・パウロ2世に献上しました。

ロマンティックで聴き易く、ポピュラー音楽とエレクトロミュージックの要素も取り入れた彼の音楽(レコード)は、世界中で 3,200 万枚以上売れています。(以上公式サイトより一部転記)

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日本では ポピュラー音楽「ふたりの天使」が有名です。

■ 時の翼でSur Les Ailes du Temps 「最後のオペラより」) / サン・プルー(Saint-Preu)



初めて聴いた時、まるで目の前の視野が明るく広がるような錯覚を覚えました。

包容力のある魅惑的な曲です。

2022年9月 8日 (木)

知られざる名曲 第166回 涙の雨/ ヴィヴァルディ

このところ毎日雨が降ります。
9月は、6月に並んで降水量が多いのです。

そんな中、ヴィヴァルディ(1678 - 1741 )の「涙の雨(Rain of Tears)」を聴いてみようと思いました。
雨音がこんなに音楽的だったとは・・・

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この曲は、ヴィヴァルディ歌劇「ジュスティーノ」より第2幕アリア「この胸に感じる涙の雨の中に」が原曲です。

演奏は、アンダーソン&ロー によるピアノデュオ(Anderson & Roe Piano Duo)です。

二人は、サンフランシスコ・クラシカル・ヴォイス として、ビルボード チャートのトップ アルバム、エミー賞にノミネートされたミュージック ビデオ、広範な国際ツアー スケジュールにより、クラシック音楽を社会に関連する強力な力にすることを目指しています。

アンダーソン&ロー ピアノ デュオ公式サイト https://www.andersonroe.com/


■ 涙の雨(Rain of Tears)/ ヴィヴァルディ( Vivald)

ピアノで弦楽器のピチカート(雨音)を表現するため、ピアノ₂(向かって右のピアノ)に特殊なミュートが取り付けられています。

鬱陶しい雨もこんなに豊かな表情があると思うと、雨の日も幸せな気分になれますね。

 

2022年9月 7日 (水)

知られざる名曲 第165回  I met you / ロシア古謡

日本では知られていませんが、「I met you」Old Russian Romance)を、チェロとピアノでお聴き下さい。
とても味わい深い作品です。

この曲は19世紀のロシアの情熱的な歌謡で、もともとは恋人を想って歌われる曲です。

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EVERTHING HAPPENS FOR A REASON = すべてのことに意味がある(動画映像より)


歌詞は、ロシアの詩人で外交官でもあった フョードル・チュッチェフ(Fyodor Ivanovich Tyutchev、1803-1873)によるものです。

作風はドイツロマン主義的な抒情詩が多く、その基本的なテーマは宇宙・人間の運命・自然をめぐる思索です。一方で熱烈な恋愛詩を創っており、そこでの恋愛は悲劇としてとらえられています。(Wikipediaより参照)


I met you

I met you and the past
came back to life in my dead heart.
Remembering a golden time,
my heart became so warm.
Just as in late autumn
there are days, the transient hour,
when suddenly spring wafts again
and something stirs within us,
(歌詞の一部、英語)


あなたに会えて
 

あなたに会った時から
私の心に命が吹き込まれました

輝かしいあの頃を想い 
私の胸は熱くなる

もう秋も終わるというのに
時が移ろうような日々

春が再び訪れるような 
何かが私の中でうごめく

※和訳参照 ブログ「ピアノのある生活、ピアノと歩む人生」より


■ I met you / ロシア古謡( Old Russian Romance)



ピアノは、ベルギー出身の フランコ・ディ・ニット(FRANCO DI NITTO)。
現代的でありながらメロディアスでロマンティックな音楽を好み、日本の倉本裕基、
中村由利子、久石譲、坂本龍一などもレパートリーに入っているそうです。

チェロは、ルディ・フローエン(Rudy Froyen)。
フローエン氏は、この演奏を亡き奥様に捧げられました。

■ この演奏を亡き妻 ヴェロニクに捧げる   ルディ・フローエン

2022年8月29日 (月)

知られざる名曲 第164回 同心草(トンシムチョ)/ 金聖泰(キム・ソンテ)

これほど本格的な韓国歌曲を、このシリーズでご紹介出来ることは大きな喜びです。世界中の現代歌曲の中でも、最も印象的な美しい歌曲の一つです。

作曲の 金聖泰(キム・ソンテ 1910-2012 )は、日本の高等音楽学院(現国立音楽大学)で作曲を学んだのち、インディアナ州立大学大学院を卒業。韓国では西洋音楽の草分け的な存在です。彼は長命で豊かなキャリアがありますが作品数は多くありませんでした。

この曲は、映画「同心草、1959年」の主題歌として、韓国の大衆に親しまれてきた人気の歌曲です。
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韓国映画「同心草」映画ナタリーサイトより


歌詞は、7世紀の中国唐の芸妓、女流詩人である 薛濤(せつ とう、768 - 831) の作品を、金億(キム・オク)が翻訳したものです。

※すなわち原詩が薛濤(せつ とう )で、訳詞が金億(キム・オク) ということになります。金億(キム・オク)もまた日本の慶應義塾大学文学部に留学した経験があります。

歌詞の内容は、「心をひとつにしようとする人とは結ばれず、ただ同心草のみを編む」と切ない恋心を表現しています。



■ 同心草(トンシムチョ)/ 金聖泰(キム・ソンテ)



韓国のソプラノ歌手 キム・スンヨン (김순영 Soon young Kim 1980-  )の素晴らしい歌唱でお聴き下さい。

2022年8月26日 (金)

知られざる名曲 第163回 ヴァイオリン協奏曲第4番 ‶アダージョ”/ パガニーニ

イタリア(ジェノヴァ生まれ)の作曲家で名ヴァイオリニストでもあった パガニーニ(Niccolò Paganini, 1782 - 1840)の2度目の登場です。

今回は、「ヴァイオリン協奏曲第4番」の2楽章(アダージョ)を是非お聴きください。

Wikipediaによると、リストは、初恋に破れ沈んでいた20歳の時に、このパガニーニの「ヴァイオリン協奏曲第4番」を聴いて、「僕はピアノのパガニーニになる!」と奮起し、超絶技巧を磨いたという逸話も残っています。

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イタリア ジェノヴァ 画像 ACワークス(株)

コロナ禍の2020年5月に収録されたリモート弦楽合奏のYouTube動画です。

ヴァイオリンの アウグスティン・ハーデリヒ(Augustin Hadelich,1984- 独)は、イタリアのチェチーナでドイツ人の両親のもとに生まれた若き名ヴァイオリニスト。

リモート弦楽合奏は、ソシエタ デル カルテット ディ パレルモ https://www.gliarchiensemble.com/ (伊)。編曲は Giuseppe Vaccaroです。

■ ヴァイオリン協奏曲第4番 ‶アダージョ” (Violin Concerto no. 4:II.) / パガニーニ (Paganini)

この美しい旋律は、パガニーニの生涯を描いた映画「愛と狂気のヴァイオリニスト」のアリア「美しい人よ」として劇中で歌われます。心に残る旋律です。

2022年8月23日 (火)

知られざる名曲 第162回 アリア(Aria)/ ボザ( Bozza)

前回のオーボエに続き、今回も管楽器の登場です。ただ、サックス曲は初めてではないでしょうか。

作曲は、20世紀のフランスの作曲家 ウジェーヌ・ジョゼフ・ボザ(Eugène Joseph Bozza, 1905 - 1991)です。

ボザはイタリア人とフランス人の両親の間に生まれ、幼少期からヴァイオリンを学んだ後、名門パリ音楽院に進みました。作品には5つの交響曲、オペラ、バレエ、および多数の管楽アンサンブル曲があり、1934年には、ラヴェルやベルリオーズも受賞しているローマ大賞(音楽部門)に輝いています。 (その割に知名度は高くありません)

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画像 ACワークス(株)

演奏は、クラシック サックス奏者のウォンキ・リー(Wonki Lee)です。

東京に住む韓国人の両親のもとに生まれたリー氏は、13 歳でサックスの勉強を始め、すぐにニューヨーク市に移り、マンハッタン音楽院で研鑽を積み、音楽博士 (DMA) の学位を取得しました。日本を代表するサックス奏者 須川展也氏にも師事しています。

ピアニストのエスター・リム(Esther Lim)氏の感性豊かなピアノが、この曲に詩情を吹き込みました。


■ アリア(Aria)/ ウジェーヌ・ボザ( Bozza)

心地よい柔らかなサックスの音色。ちなみに使用楽器はヤマハ製です。

2022年8月14日 (日)

知られざる名曲 第161回 まだ見ぬコーンウォールへの旅/三枝成彰

日本の作曲家 三枝成彰(さえぐさ しげあき 1942ー ) の初登場です。ご存じの通り80歳を超えてもまだまだお元気で活躍されています。

ずいぶん昔のことですが、三枝さんの「プロヴァンス組曲(1989年)」を聴いて、その感傷的な旋律がしばらく頭から離れなかったことを思い出しました。

今回は、その三枝さんの叙情的な作品「まだ見ぬコーンウォールへの旅(1999)」を選んでみました。

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画像 コーンウォール ACワークス(株)

コーンウォールとは、ロンドンから列車で4時間20分、イングランドの南西端に位置する人気の保養地です。 生い茂る木々、深い谷、きらめく青い海が手つかずで残っているとのことです。Know Before You Go: 英国旅行のためのガイダンス参照

演奏はオーボエの第一人者広田 智之氏です。


■ まだ見ぬコーンウォールへの旅(Reveries of Cornwall)/三枝成彰(
Shigeaki Saegusa)



この作品は甘美な旋律が特長ですが、三枝成彰の作風は当初は「前衛的」でした。前述のプロヴァンス組曲を作曲する頃から、次第にロマン派的な美しい音楽を数多く作曲しています。

 

※余談ですが、三枝さんは民主党支持者として有名で、羽田孜氏や鳩山由紀夫氏とも親交を持っています。Wikipediaの記事によると、野党支持者という理由でこれまでに多くの仕事を失ったと語っているそうです。それでも。2007年に紫綬褒章、2017年に旭日小綬章、2020年に文化功労者になっています。尚、今回の安倍元首相の国葬に関しても明確に反対の立場を表明しています。

2022年8月13日 (土)

知られざる名曲を考察する(16) 実は音楽も分断されている

ウクライナとロシアの戦争は二ヵ国だけでなく、アメリカを始めとする西側諸国とロシアの全面戦争になっています。
また最近では、中国が台湾周辺で大規模な軍事演習を行いました。

一方、国内では安倍元首相の国葬をめぐって、容認派と反対派が国論を二分しています。
コロナの第7派を迎えて、ワクチン推進派と反ワクチン派も存在しています。
そして、コロナで倒産に追い込まれた人も、コロナで大もうけした人もいます。
さらに、旧統一教会への献金で破産した人も、旧統一教会から支援を受けた政治家もいます。


かつてない対立と分断の中で、世界共通語と称される音楽にも分断の波が押し寄せています。
チャイコフスキーなどのロシアのクラシック音楽は敬遠され、ロシア音楽家の来日は中止されました。

「音楽に国境はない」という言葉が空しく聞こえます。

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画像 ACワークス(株)

当「知られざるクラシック名曲シリーズ」では、時代や国境を越えて名曲探訪を重ねて参りましたが、今日の世界情勢は文化の交流に大きな壁を作ってしまいました。
そう音楽に限らず文化は交流によって発展し継承されてきました。その文化が今最大の危機に直面しています。

そもそも日本の音楽界が大発展したきっかけは、1970年の大阪万博です。この年は世界中から一流の音楽家が来日しました。日本の聴衆も大いに刺激を受け、その後の音楽界そして文化全般の発展につながったと思います。

今回151回~160回を選曲するに当たり、韓国の作品にあらためて感銘を受けました。もっと日本に知られても良い作品です。多分、中国や北朝鮮にも素晴らしい音楽があるはずです。しかし、隣国アジアに於いても政治的対立の影響で以前のような文化交流はありません。悲しい事実です。

当シリーズでは、これからも国境を越えて名曲を探し求めます。YouTubeやナクソスさんのお力も借りて、せめて音楽だけは手に手を取って共に感動できる世界を築き上げたいものです。

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画像 ACワークス(株)

平和を築くのは政治家でしょうか? 宗教家でしょうか? 国連でしょうか? それともメディアでしょうか?
残念ながらそれらに期待することは出来ません。現実が物語っています。
かと言って、文化や芸術が世界を救うとも思っておりません。

ただ、音楽などの文化には、私たちの心を調和させる不思議な力があることは事実です。
「対立から調和へ」、その一歩を踏み出すことは私たちにも出来ると思います。
この拙い記事が少しでもそんな一助になれば幸いです。



■ 「知られざる名曲を考察する」を、(1)から(16=以後も継続)まで1本のアドレスにまとめました。過去の記事も読んでいただけます。今後ともお引き立て下さい。

知られざる名曲を考察する(更新中)


2022年8月10日 (水)

知られざる名曲 番外編25 海辺の少女 / ヴァンゲリス 

つい先日、コロナ感染症で亡くなったとされる ギリシャの音楽家 ヴァンゲリス(Vangelis, 1943 - 2022)の二度目の登場です。

今回は、ほのぼのとした詩情と心休まる音楽に癒されると思います。

尚、映像のウエイトが高いので番外編と致しましたが、音楽も素晴らしいものです。

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画像 ACワークス(株)

ヴァンゲリスは、画家であったお父さんの影響もあって、作曲の傍ら、抽象画の画家としても活動し、スペイン・バレンシア市などで個展を開催するほどでした。

そんな彼の思いの詰まった映像とともに、この音楽(動画)をご覧下さい。


■ 海辺の少女
(La Petite Fille De La Mer)/ヴァンゲリス ( Vangelis )



この茶目っ気のある少女が、海辺の町で起こす不思議なショートストーリー。お楽しみいただけましたでしょうか。



■ ご参考

知られざる名曲 第2回 1492 ヴァンゲリス

2022年8月 8日 (月)

知られざる名曲 番外編24 即興曲第3番変ト長調 / シューベルト

番外編24回は、暑い夏にお届けする「爽快な映像」と共にお聴き下さい。


フランス ピレネー山脈のシルク ド ガヴァルニーの壮大な風景の中で、「シューベルトの即興曲第 3 番」を演奏しているのは、フランスのピアニスト ダヴィッド・フレイ (David Fray 1981- )。

彼は、ピレネー山脈近くの小さな町 タルブで生まれました。すなわちこの映像は彼の生まれ故郷で撮影されたものです。

では果たして、ヤマハのフルコンサートピアノはどうやってピレネー山脈まで運んだのでしょう?ヘリコプターで運んだのでしょうか。
それとも、この映像は「CG」でしょうか?? 今日の技術なら可能でしょう。

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画像 ピレネー山脈 ACワークス(株)

たとえどちらであっても、今回はただ映像に溢れる「爽快感」を感じていただければ幸いです。

演奏は抜粋です。ご容赦ください。


■ 即興曲第3番変ト長調 / シューベルト




クラシックではありませんが、もう一曲、気分爽快になる音楽と映像をご覧下さい。

■ プリンセス・オブ・ザ・ナイト / オリヴィエ・トゥーサン



あのリチャード・クレイダーマンも68歳、もう高齢者の仲間入りです。

2022年8月 6日 (土)

知られざる名曲 番外編23 ぜんぶ / 相澤直人

この曲は、合唱コンクール経験者や合唱ファンならご存じの方も多いと思います。今回は初めて聴かれる方のために、番外編としてご紹介することにしました。心温まる合唱曲です。


作曲の相澤 直人(あいざわ なおと、1978 - )は、日本の作曲家、合唱指揮者。

4歳からピアノを始め、高等学校在学中に入部していたコーラス部で合唱を経験したことで、音楽家を志すようになる。

東京芸術大学では8年間をかけて作曲科・指揮科の双方に在学し、現在は自身が常任指揮者を務める「あい混声合唱団」「女声合唱団 ゆめの缶詰」「AZsingers」を始め、様々な合唱団で指揮者を務める。

作曲家として、混声合唱曲と女声合唱曲を中心に現在までに100曲近くを作成しており、合唱曲集も多数刊行している。(Wikipediaより一部抜粋)

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画像 ACワークス(株)

作詞のさくら ももこ(1965- 2018)は、日本の漫画家、エッセイスト、作詞家、脚本家。

自身の少女時代をモデルとした代表作のコミック『ちびまる子ちゃん』の主人公の名前でもある。

代表作のコミック『ちびまる子ちゃん』の単行本の売上は累計3000万部を超える。(Wikipediaより一部抜粋)


■ ぜんぶ(無伴奏混声合唱版)/ 相澤直人(作曲)・さくらももこ(作詞)



大切なことは
ぜんぶここにある。

泣くこと 
笑うこと

怒ること 
喜ぶこと



人間には喜怒哀楽がありますが、泣くことで癒され、笑うことで元気をもらい、怒ることでストレスを発散し、喜ぶことで感謝の念が湧きます。
それが生きている人間です。当たり前の人間です。神様は私たちに、この世という学びの場を与えて下さったのです。

2022年8月 4日 (木)

知られざる名曲 第160回 韓国歌曲「雪」/ キム・ヒョグン (Hyogun Kym)

今から40年以上前の1981年秋、韓国ソウルでは、文化放送の生中継で第1回MBC大学歌曲コンクールが行われました。

その時、審査員の満場一致で優勝したのが、今回ご紹介する曲を作った キム・ヒョグン (Hyogun Kym)氏です。
何と応募者95人中、音楽専攻でなかったのは彼一人でした。

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画像 韓国冬景色 ACワークス(株)

■ キム・ヒョグン 音楽と勉学の両立

小学校1年生の時、お父さんに誕生日プレゼントで貴重なピアノを買ってもらったものの、ピアノには興味を示さなかったキム少年は、小学校6年生になると、まったく態度が変わって休むことなくピアノの鍵盤を叩く日々が続きます。

そして音楽活動は中学、高校に進むにつれ本格化しました。      
ピアノ伴奏者として、合唱音楽と管弦楽に没入し、高校時代には男性合唱団と聖歌隊の伴奏と指揮を引き受けました。
(高3の時は進路をソウル大音楽部作曲課にこっそり決めていたといいます。)

この頃、両親は音楽に没頭する息子を心配して、音楽活動を辞めさせようとしました。特に父親は反対しました。

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ソウル大学画像 アーエデュケーション株式会社サイトより

しかし、頭の良かったキム少年は、高校で学年成績トップとなり、奨学金をもらうことになりました。
このことで、父親も音楽活動を許したのです。音楽と勉学の両立が両親にも受け入れられました。

キム少年は、ソウル大経済学科に無事合格し、その翌年から音楽創作に精を出します。続いて1986年にソウル大学大学院経営学科を卒業後、米国に留学、ピッツバーグ大学で経営学博士学位を取得します。


■ 韓国歌曲「雪」(눈 Snow)/ キム・ヒョグン (김효근 Hyogun Kym)



キム・ヒョグン (Hyogun Kym) 作詞・作曲

小さな山道に真っ白の雪が積もったら

私の小さな足跡を永遠に残したい

私の小さな心が純白に染まるまで

真っ白な山道を歩きたい (ご参考 歌詞の一部 邦訳)


韓国では教科書にも載っている曲で、愛唱歌として歌われています。
しみじみとした味わい深い名曲です。

歌手は、ソプラノのチェ・ジョンウォン(최정원 Jungwon Choi)さん。国内外のコンクールで数々の賞に輝く正統派のクラシック声楽家です。その知的で美しい歌唱が心に残ります。

2022年8月 3日 (水)

知られざる名曲 第159回 悲しみのポロネーズ / ノスコフスキ

ジグムント・ノスコフスキ(Zygmunt Noskowski, 1846 - 1909 )はポーランドの作曲家・指揮者です(日本ではあまり知られていません)。

当初はワルシャワ音楽院でヴァイオリンと作曲を学びますが、奨学金を得て 1873年から1874年までベルリン芸術アカデミーに留学しました。

1874年、彼は結婚して ボーデン湖畔のコンスタンツに引っ越し、音楽協会の音楽監督兼指揮者の役割を引き受けました。彼は22年間、ワルシャワ音楽協会の会長職にあり、合唱団を指導し、同時に交響楽団を設立するという困難な仕事を完成させました。

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ボーデン湖 ACワークス(株)

ノスコフスキは多才な作曲家であり、作品は 交響曲、管弦楽曲、室内楽、歌劇など、すべてのジャンルに及びます。

しかし、彼の作風は当時の音楽界を支配していたワーグナー、リスト、ブラームスからの影響を受けることなく、ヨーロッパ音楽の本流から外れていたため、死後は聴衆から忘れ去られた存在でした。

21 世紀初頭になって、ノスコフスキの音楽が再評価され、交響曲や弦楽四重奏曲、さらに彼の未発表作品の初版も登場しました。
ノスコフスキは 19 世紀後半のヨーロッパの傑出した作曲家の一人となったのです。是非お聴き下さい。


■ 悲しみのポロネーズ(Polonaise élégiaque)/ ノスコフスキ(Noskowski)



ロマンティックな演奏は、ウカシュ・ボロヴィチ指揮、ポーランド放送管弦楽団 です。


■ ご参考
ギター二重奏による「悲しみのポロネーズ 」
https://www.youtube.com/watch?v=0OGagJX4yoA

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