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書の作品

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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

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壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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カテゴリー「本の紹介」の32件の記事

2017年12月29日 (金)

「モノ」のいのちをいとおしむ心 (本の紹介No.030)

年末になると、菩提寺から戴ける本があります。 本と言っても 30ページほどの小冊子ですが、読むと 「心に灯がともる」 ような温かくなる本です。

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「モノ」 のいのちをいとおしむ心  東井義雄著 (株)探求社/法蔵館 2017年8月刊 以下に内容の一部をご紹介しいます。

今年も悲しいこと、辛いことがあったと思います。そんな時、仏さまは私たちに寄り添ってくださいます。仏さまの大きな慈悲に抱かれ、導かれて私たちは生かされています。

「泣」 という字は、「サンズイ」 に 「立」 という字でできています。

これは、私たちがどんな深い悲しみにあっても、必ず 「立」 ち上がらせずにはおかないという、仏さまの願いを表わすために作られた漢字です。

「涙」 という字は、「サンズイ」 に 「戻」 という字でできています。

これは、私たちが涙に押し流されしまいそうになった時、必ず、引き 「戻」 してくださる仏さまのお心を表わすために作られた漢字です。

私たちが哀しみの底に溺れて泣いている時は、新しい視点をお与えになって立ち上がらせ、悲しみの涙に押し流されてしまおうとしている時には、新しい生きがいをお示しになって引き戻してくださるのです。    <本文より一部(要約)>

この菩提寺様では、月1回 「歎異抄」 の勉強会を開催されています。今年も色々勉強させていただきお世話になりました。この本も大切にしたいと思います。

2017年12月 1日 (金)

新刊ベートーヴェンの交響曲 (本の紹介No.029)

ある演奏団体の依頼で、定期演奏会のプログラムの解説文を書いています。もちろん専門家ではありませんから、一音楽愛好家の視点で書くことにしています。

それでも、図書館などで専門書に目を通します。今回は音楽之友社の新刊 「ベートーヴェンの交響曲~理念の芸術作品への九つの道」 マルティン・ゲック著 (北川千香子訳)を読みました。

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ゲック氏は、「聴き手は交響曲を読み解くべきだ」 と説いています。その過程の中で、ベートーヴェンの交響曲に秘められたメッセージ(真意)を模索し、その芸術が背負う理念を浮かび上がらせるのです。

今までにないアプローチで書かれた本書に大いに啓発されました。

すでに評価が確立している巨匠の作品であっても、常に考察し探求する姿勢こそが、真のメッセージを読み解くことに繋がっているのです。

芸術作品に込められた 「理念」 を探求する喜びが味わえるような音楽ファンになろうと心に誓いました。


2017年7月26日 (水)

行き抜いて、息抜いて、生き抜いて。(本の紹介No.028)

しみずたいき著 「行き抜いて、息抜いて、生き抜いて。」 ~生きる答えが見つかる117のメッセージ~  (大和書房 2017・7・23発売 1300円+税)

発売初日でamazonで1000冊完売したそうですが、全国書店にて発売中です。ベストセラー間違いなしの本です。早速読んでみました。

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出逢う人は、

すべて仮面をかぶった神様です。

出逢う現象は、

すべて化粧をした愛です。  (本文より)

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悩みは過去から来て、

不安は未来から来て、

幸せは今ここにある。   (本文より)

しみずたいきさんは、私たちよりずっとお若いのに、悩める現代人に寄り添うような珠玉のメッセージを発信し続けている不思議な人です。


今の辛いことが

いつかの幸せにつながりますように。

これまでの苦しみが

これからの喜びに変わりますように。

いつも心の花が咲きますように。  (本文より)

Amazonサイト

2017年6月 7日 (水)

ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ (本の紹介No.027)

図書館で借りた一冊の本。 長いタイトルです。

サブタイトルには、「15歳から始める生き残るための社会学」 とありますが、別に15歳以上の若者だけを対象にした本ではなさそうです。

著者も、タイトルにある 「若い君たち」 とは、単に未成年を表わすに止まらず、権威や常識に束縛されない自由な精神を持ち続ける者の総称である、と述べています。

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「ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ」 響堂雪乃著 白馬社 2017・3・20発行

近頃のニュースを見ていると、「世の中がどこかおかしい?」 と思っている国民は多いと思います。

国の隠ぺい体質は頂点に達しています。詭弁と強弁がまかり通っています。疑惑は晴れるどころか深まるばかりです。非力な野党にもうんざりです。

嘘が見え見えなだけに、国民の鬱積した憤懣は高まるばかりでしょう。

そのフラストレーションが、この本を読むことで妙に解消されます。本当にこのままでは、日本は滅びてしまいます。生き残るための光を見出すには、日本という国の暗澹たる現状を知らねばなりません。


やや著者の偏見も感じられますが、平和ボケした日本には大変刺激的な発信だと思います。本の 「まえがき」 の一部を読むだけで、本文の 「凄さ」 が分かると思います。


「これから君たちはニホンという国ができて以来、最も過酷な時代を生きなくてはならないのだ。

それは君たちの曾祖父母が先の大戦で体験した苦難を楽々と超えるのであり、人類社会における未曾有の悲劇と言っても差し支えないだろう。

マスメディアに幻惑される私たちは仮想世界の住人であり、未来を窺うどころか現実への接触すら困難なのだが、一見平和に見える日常の暗渠では、想像を絶する事態が進行しているのだ。」

2017年5月13日 (土)

静けさ よい音 よい響き (本の紹介No.026)

サントリーホールなどの世界的ホールの音響設計で有名な 永田音響設計事務所を設立した永田穂(みのる)氏が、30年以上も前に書いた著書。

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その当時、本のタイトルが気に入って買いましたが、音を科学的に分析しただけでなく、著者の豊富な見識と音楽的感性が見事に融合した本でもあります。

この本の冒頭、著者は 「現代の我々は、古代の人々が大切にしてきた小さな音、かそけき音に対しての感性を失いつつある。電気の力を借りた巨大な音に酔うのもよいが、静けさの中でしか感じ取れない美しい音や響きがあることを忘れてはならないように思う。」 と述べています。

よい音も、よい響きも、その前提として良質の 「静けさ」 が必要です。騒音に包まれた現代人は、いつしか 「静寂」 を忘れてしまいました。

さらに著者は、「岩にしみいる蝉の声も、木の葉のすれあうかすかな音も、遠くのせせらぎの響きも、自然の恵みの中に感じる静けさである。」 と語り、「静けさ」 の本質に迫ります。

自然な 「静けさ」、心のこもった 「よい音」、先人の知恵が生んだ 「よい響き」。永田氏の感性が光る一冊です。分かりやすく音響工学を解きながら、音楽への愛情を感じさせる一冊です。 

「静けさ よい音 よい響き」 彩国社サイエンス 1986年発行1600円(発売当時価格)

(株)永田音響設計 公式サイト

2016年12月26日 (月)

蜜蜂と遠雷 (本の紹介No.025)

私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?


国際ピアノコンクールを舞台にした小説 「蜜蜂と遠雷」 (恩田陸著)を読みました。

500頁二段組みのずっしり重い本です。

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蜜蜂と遠雷 2016・9・20発行 (株)幻冬舎(1800円税抜き)

ピアノコンクールのコンテスタント(参加者)や審査員はもちろん、調律師やステージマネージャーなども登場するドキュメンタリータッチの長編小説ですが、あまりに白熱するコンクールの舞台に、時間も忘れて読みふけりました。

この小説は、余程コンクールに精通した人物か関係者でないと書けない内容です。作家が相当入念に取材・調査を進めたことが分かります。

気になる心理描写や、独創的な音楽表現の箇所に 「付箋」 を付けてみましたが、何と20か所以上もありました。今までの音楽を題材にした作品とは次元が違うようです。

※ 尚、このコンクールのモデルは、浜松国際ピアノコンクールのようです。読んでいくと何となく想像がつきます。


ミュージック。その語源は神々の技だという。ミューズの豊穣。
(中略)

音楽が駆けていく。

この祝福された世界の中、一人の音楽が、ひとつの音楽が、朝のしじまを切り裂いて、みるみるうちに遠ざかる。 (本文最終頁より)

2016年を締めくくるのに相応しい充実の一冊でした。


■ 第156回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が2017年1月19日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は山下澄人さんの「しんせかい」に、直木賞は恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」に決まりました。

蜜蜂と遠雷 演奏曲 https://spread-root.com/mitsubachi-to-enrai-piano/#i-2(リンク切れはご容赦ください)

2016年10月20日 (木)

人間の煩悩 本の紹介(No.024)

波乱万丈の生涯を生きる作家 佐藤愛子さんも、 いつの間にか 92歳になられ、もうすぐ93歳とのこと、その佐藤さんの最新刊 「人間の煩悩」を読みました。

悩みの量こそが人間の深さ。

この本は、佐藤さんの過去の多くの作品の中から、編集者が 「人生の醍醐味」 のようなものに焦点を当て、文章を抜粋して一冊の本にしたものです。

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「人間の煩悩」 佐藤愛子著 幻冬舎新書(2016・9・25) 780円(税別)

「人間も死んだらゴミだ」

「癌になって苦しんだら、殺してくれ」

「十の情事より一つの恋よ」

「妻は死んでから夫に仕返しする」

など、100編以上にも及び、まさに佐藤愛子のエッセンスのような本です。毒舌とユーモアが随所にあって楽しく拝読しました。


■ 次に読みたい本は、
佐藤愛子 「90歳。何がめでたい」 (2016・8・1 小学館) です。


2016年9月17日 (土)

「ナノテクノロジーのとびら」 (本の紹介No.023)

大和絵師が描いた 「ナノテクノロジー」 の世界。

やっと入手しましたが、やはり不思議な本です。しかし本質を見抜き、真理に迫った本です。

科学・技術の進歩は目覚ましく、人間は自然さえコントロールすることが可能になりました。科学万能の世界です。

しかし、宇宙は自然がデザインし、万物は自然の摂理によって成り立ち、調和しています。 科学は、もともと自然の中に存在していた智慧を体系化したに過ぎません。

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「ナノテクノロジーのとびら」 吉田善一(文) 吉泉(絵) 2200円 東洋大学川越生協にて取り扱い


本書は、生き生きとした智慧としての 「ナノテクノロジー」 を感じ取ってもらうことを念頭に、「天地自然の理(ことわり)」 を学び、天命を知るきっかけを与えてくれます。

本書は単なる科学の解説本ではありません。人間が宇宙の一員であることを感じる本です。

インスピレーションに満ちた 「自然と人間」 との壮大なドラマを解き明かした名著です。

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素朴で優しい大和絵のイラストと、最新テクノロジーのコラボが楽しい



「自然のささやかな一部に過ぎない人間よ、おごる事勿れ」  荘子  
(本文より)


2016年9月 9日 (金)

「人生生涯 小僧のこころ」 (本の紹介No.022)と著者講演会

大峯千日回峰修行者が超人的修行の末につかんだ世界 (表紙より)

千日回峰行とは、標高1719メートルの奈良県吉野山の金峯山(山上ヶ岳)山頂までの往復48キロを16時間かけて登り下りして、9年間で4万8千キロを歩く苦行です。

吉野の金峯山で、千日回峰行を成し遂げた史上二人目の塩沼亮潤(りょうじゅん)大阿闍梨(あじゃり)の壮絶な記録と、到達した心境とは・・・

「人生生涯小僧のこころ」 塩沼亮潤(慈眼寺住職)著 致知出版社(1600円税別)

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幸運なことに、塩沼亮潤住職の講演会を聞かせていただくことが出来ました。

平成28年9月6日 びしんコミュニティホール

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これほどの過酷な修行を満行された方とは思えない、柔和でソフトなご住職の自然な語り口に感銘を受けました。

一に 「勤行」、二に 「掃除」、三に 「追従(ついしょう)」、四に 「あほう」 。

人間は「我」 があると、自分を捨てる 「あほうになりきる」 ことが出来ません。1時間半の講演の中で、この 「あほう」 が最も印象に残りました。

※追従とは、人が喜ぶことを言うことです。

2016年8月29日 (月)

名画読本 (本の紹介No.021)

以前、どこかの美術館のショップで購入した本ですが、この本は単なる名画鑑賞の手引き書ではありません。

「絵も人間と同じ。肩書きで判断してはいけない!」 として、世間でいう名画そのものに疑問を呈し、本物の名画の鑑賞術を具体的に教えてくれる本です。

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赤瀬川原平/著 光文社 (781円税別)


例えば、著者の赤瀬川氏によると、

ユトリロの 「コタン小路」 (下図左)は、「街」 という文字そのものに見える。

左に 「彳」 があって、右に 「亍」 があり、真ん中に挟まれて「土」 が二つ重なっている。

ユトリロは 「街」 という漢字は知らなかったが、私にはこの画面に 「街」 の字がぴたりと重なる。 

と解説しています。 なるほど、こういう鑑賞眼もあるのです。

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また、有名なルノワールの「ピアノを弾く少女」 (上図右)については、

下手な絵である。色が汚くて、筆先が説明ばかりしている。ピアノの音なんてぜんぜん聞こえてこない。

下手でも、面白くて鮮やかで、見ていて飽きない絵もあるが、この絵は下手なだけで、どこといって面白くもなく、鮮やかなところは何もない。

と、一刀両断に切り捨てています。 さらに、

このピアノを弾く少女の手が、もう何日も風呂に入ってないように見える。 よく見ると垢だらけである。・・・清潔感がないのだ。

印象派の画家たちの、すべての絵ににじみ出ていたあの清潔感はどこへ行った。

さらに、さらに、

手も垢だらけだし、このワンピースもぜんぜん洗っていない。・・・カーテンもそうだ。このカーテンを引いたりしたら、埃(ほこり)がもうもうと落ちてくる。

つまり、「説明的」 とはそういうことだ。それらしいというだけで、「それ」 の構造の核心が欠如している。


著者は、名画は肩書ではないと説きます。頭の知識で見るのではなく、自分の感覚で見るもの
だと説きます。そういえば、ベートーヴェンにでも駄作はあります。どんな芸術作品にも言えることでしょう。

多くの作品に接して、俗にいう 「審美眼」 を磨くことは重要ですが、鑑賞するとは、受け手である私たちの感性に深く関わっているように思います。

この本によって、その 「感性」 を養うことの大切さを学びました。