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2015年6月 7日 (日)

最初の質問 (本の紹介 No.013 )

「最初の質問」

  詩・長田弘   絵・いせひでこ          2013.7.25 講談社

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今日、あなたは空を見上げましたか。

空は遠かったですか、近かったですか。
 

雲はどんなかたちをしていましたか。
風はどんな匂いがしましたか。

あなたにとって、
いい一日とはどんな一日ですか。
「ありがとう」という言葉を、
今日、あなたは口にしましたか。

窓の向こう、道の向こうに、何が見えますか。
雨の雫(しずく)をいっぱい溜(た)めたクモの巣を
見たことがありますか。

樫(かし)の木の下で、あるいは欅(けやき)の木の下で、
立ちどまったことがありますか。
街路樹の木の名を知っていますか。
樹木(じゅもく)を友人だと考えたことがありますか。 

このまえ、川を見つめたのはいつでしたか。
砂の上に座ったのは、
草の上に座ったのはいつでしたか。
 

「うつくしい」と、
あなたがためらわず言えるものは何ですか。
好きな花を七つ、あげられますか。
あなたにとって
「わたしたち」というのは、誰ですか。

夜明け前に啼(な)きかわす
鳥の声を聴いたことがありますか。
ゆっくりと暮れてゆく
西の空に祈ったことがありますか。
 

何歳のときのじぶんが好きですか。
上手に歳をとることができるとおもいますか。
世界という言葉で、
まずおもいえがく風景はどんな風景ですか。

いまあなたがいる場所で、
耳を澄ますと、何が聴こえますか。
沈黙はどんな音がしますか。
じっと目をつぶる。
すると、何が見えてきますか。

問いと答えと、
いまあなたにとって必要なのはどっちですか。
これだけはしないと、
心に決めていることがありますか。 

いちばんしたいことは何ですか。
人生の材料は何だとおもいますか。

あなたにとって、
あるいはあなたの知らない人びと、
あなたを知らない人びとにとって、
幸福って何だとおもいますか。
 
 
時代は言葉をないがしろにしているー
あなたは言葉を信じていますか。


 

言葉という楽器と、絵という楽器と、2つの楽器によって演奏される 「絵本のソナタ」 として企てられた一冊の本。

絵のきらめきのなかに あなたの秘密が、言葉のむこうには きみの記憶が、きっとどこかに ひそんでいる。 この絵本が、そんな人生の栞ともなれば。(長田 弘)


作者の長田弘氏は、先月75歳で他界された。その長田氏の 「詩」 と、絵本作家の、いせひでこ(伊勢英子)氏の 「絵」 による美しい 「絵本のソナタ」

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今日、あなたは空を見上げましたか。
空は遠かったですか、近かったですか。

ハッとする質問である。 私たちは生きる実感を忘れていないか・・・


「ありがとう」という言葉を、今日、あなたは口にしましたか。

優しい心を 取り戻せる瞬間だ・・・


あなたにとって 「わたしたち」 というのは、誰ですか。

自己中心的な生き方を問われているのか・・・


ゆっくりと暮れてゆく 西の空に祈ったことがありますか。

心が澄んでいく・・・


何歳のときのじぶんが好きですか。

決して戻れない あの頃の情景の中に幼かった自分を見つめる・・・


問いと答えと、いまあなたにとって必要なのはどっちですか。

自問自答しても分からなかった・・・


時代は言葉をないがしろにしているー 
あなたは言葉を信じていますか。

言葉は乱れている。 かつての存在感もない。人は思考し、言葉を発し、行動する。 自分の環境は言葉が創る。 言葉を信じたい。


読者にとって、最も 「心に響いた質問」 は何だったでしょうか?


「うつくしい」 と、あなたがためらわず言えるものは何ですか。

平易な言葉で書かれていますが、この詩にある様々な質問は、どれも人生の根源にかかわるものばかりです。


質問に序列をつけることは出来ません。その意味で、全ての質問は 「最初の質問」 だと言えるのです。 今まで 「問われたことのない質問」 という意味では、どれも 「最初の質問」 でしょう。
 しかし、解釈は色々あり自由です。

本に栞が要るように、人生のシーンに栞をはさんで立ち止まると、見えるものは・・・


もう一度作者の言葉を。

絵のきらめきのなかに あなたの秘密が、言葉のむこうには きみの記憶が、きっとどこかに ひそんでいる。 この絵本が、そんな人生の栞ともなれば。(長田 弘)

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