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開設以来のバックナンバー

書の作品

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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

左上の ▶ 再生ボタンを押して下さい。バッハ、イタリア協奏曲が流れます。もう一度押せば止まります。

壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2022年5月20日 (金)

令和「御朱印の旅」その12 龍吟山 天猷寺

関ケ原の合戦後の1616年、馬場昌次公によって創建された 臨済宗 妙心寺派「龍吟山 天猷寺(てんにゅうじ)」へ行ってきました。
御本尊は釈迦如来、美濃瑞浪三十三霊場3番札所となっています。

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天猷寺の「天」は、仏天の「天」であり、「猷」は、道であって仏の道を説く寺である。「猷」は「ゆう」と読むが、云いやすいように「にゅう」と通称されている。(お寺のパンフレットより)

まるで水彩画のような御朱印、また水墨画タッチの御朱印ですが、書かれた言葉も俳句や短歌のように流麗で美しいものです。

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副ご住職に書いていただいた見開きの御朱印

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ご住職が書かれた取り置きの御朱印

お寺の裏手には、日本三大奉行(江戸町奉行、長崎奉行、京都町奉行)を務めた旗本馬場氏の歴代の「巨石墓」がありました。


帰りに、中央アルプスが一望できるカフェー清涯荘 」に立ち寄りました。
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2022年5月18日 (水)

知られざる名曲 第144回 交響曲第5番「宗教改革」第3楽章/メンデルスゾーン

大抵の交響曲は4楽章まであり、演奏時間は30分から、長いものは60分を超えることもあります。

しかし、目まぐるしい現代社会に於いては、長時間の演奏は敬遠される傾向にあります。
「クラシック音楽は長くて退屈」という人は増えています。

例えば、ベートーヴェンの「運命」は、冒頭の部分「ジャジャジャジャーン」は知られていますが、第2楽章や第3楽章はあまり知られていません。「運命」は最後まで聴いてもわずか30分ですが、やはりその時間が惜しいのかも知れませんね。

そこで当「知られざる名曲」では、有名な交響曲の中から「あまり知られていない楽章」を選んでみました。もちろん驚くほど美しい名曲です。

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画像 ACワークス(株)

今回は、わずか3分40秒ほどの短い楽章です。曲はメンデルスゾーン(Mendelssohn , 1809 - 1847)の交響曲第5番「宗教改革」です。
この曲の美しい第3楽章はあまり知られていません。

■ 交響曲第5番「宗教改革」第3楽章/メンデルスゾーン



ト短調の美しくも悲しい旋律が第1ヴァイオリンによって奏されますが、メンデルスゾーンの旋律美が心に響くとてもロマンティックな音楽です。

そして切れ目なく第4楽章へ続いているので、序奏または間奏曲ともいえる楽章です。ほとんど単独で演奏されることは無いようです。

2022年5月14日 (土)

知られざる名曲 第143回  Mado Kara Mieru(窓から見える)/Christopher Tin(クリストファー・ティン)

日本人にはどこか懐かしく、それでいて音楽は新鮮で刺激的。

聴いていて不思議な感覚に襲われました。

作ったのは中国系アメリカ人作曲家 クリストファー・ティン(Christopher Tin 1976年- )。

主な作品はオーケストラと合唱曲であり、多くの場合、ワールドミュージックの影響を受けています。彼はクラシックなクロスオーバーアルバム「CallingAll Dawns」で、2つのグラミー賞を受賞しています。(一部Wikipediaより)

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画像(曲とは関係ありません) 明月院 鎌倉わかみや写真部より

 
窓から見える
輝く梅一輪
一輪ほどの
その暖かさ
 
窓から見える
まぶしい目には青葉
山ホトトギス
ああ初鰹
・・・

これ(青字)は俳句です。日本語が実に美しい。4人の俳人は、服部 嵐雪 、正岡 子規、 加賀 千代女、 山口 素堂です。

演奏は、ロサンゼルスの エンジェルシティ合唱団(構成160人)。指揮は、創設者兼芸術監督のスーフィンクです。

4人の歌手は、それぞれが子供「春」、大人「夏」、そして年配者「秋」を表しており、そして合唱が「冬」、最後に子供が再度「春」を歌い、人生のサイクルと輪廻転生を表しています。


■ Mado Kara Mieru(窓から見える)/Christopher Tin(クリストファー・ティン)



人生は出会いの連続ですが、知らなかった音楽との出会いもまた人生に彩りを添えてくれます。

窓から見える彩り豊かな人生に感謝です。

2022年5月13日 (金)

知られざる名曲 第142回  霧が晴れていく/ ニールセン

北欧デンマークを代表する作曲家 カール・ニールセン(Carl Nielsen 1865 - 1931)の二度目の登場です。

彼は、同い年のシベリウス(北欧フィンランド)に比べると、はるかに知名度は低いものの、交響曲を始めとする多くの作品には、メッセージ性があり、推進力と活力に富み、旋律は豊かな表情を見せます。

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ニールセンは、死後30年以上も経ってから、著名な指揮者 レナード・バーンスタインが彼の「交響曲第5番」をニューヨーク・フィルハーモニックと録音したことがきっかけで国際的に評価されるようになりました。

今回は、劇音楽「母」 より「Dimman lättar Op. 41」を取り上げました。珠玉の小品です。

F. ラスムッセン指揮、地元 南デンマークフィルハーモニー交響楽団の演奏ですが、フルートの 自然に溶け込むような優しいメロディが特長です。


■ Dimman lättar (霧が晴れていく)/ カール・ニールセン



晴れていく霧の中で、何が見えたのでしょう。

詩情あふれる曲です。

2022年5月11日 (水)

知られざる名曲 第141回 シャコンヌ / ヴィターリ 

シャコンヌと言えば、バッハの「シャコンヌ」が一番有名です。
※正確には、バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番BWV. 1004」の 終曲「シャコンヌ」

今回登場するヴィターリ(Tomaso Antonio Vitali、1663- 1745 伊)のシャコンヌは、バッハと並び有名な曲ですが、演奏機会も少なく、意外と知られていないのは残念です。

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しかし一方で、このシャコンヌはバロック期の作品にもかかわらず、ロマン派のような表情豊かな音楽に溢れており、もしかしたら偽作ではないかという説もあります。

真偽のほどは定かでありませんが、
それほどヴィターリのシャコンヌは魅力に満ちた名品と言わねばなりません。


■ シャコンヌ(chaconne)/ ヴィターリ(vitali)



演奏は、フィラデルフィア出身の韓国系アメリカ人 サラ・チャンさん。
演奏はもちろん、美しい映像も魅力です。


2022年5月 9日 (月)

知られざる名曲を考察する(14)名曲の宝庫は何処に

この「知られざるクラシック名曲の宝庫」シリーズを読んだ方から、どうやって「知られざる名曲」を発掘したのか、どうやって「知られざる名曲」を見つけたのか、と言う質問がありました。

これは、クラシック240万曲を配信する「ナクソス・ミュージック・ライブラリー (NML)」の新着タイトルや、YouTube動画サイトで実際に聴いて選んでいます。https://ml.naxos.jp/

選曲するに当たっては、下図のようになります。

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クリックで拡大

1.既存のクラシック曲(調性音楽)の中から一般的に知られていない楽曲を探します。
ひたすらたくさんの曲を聴きます。どうかしたら朝から晩まで。

2.ポピュラー音楽(映画音楽やイージーリスニングなど)の曲であっても、アコースティックな楽器でクラシックスタイルで演奏された曲は候補とします。もちろん、調整音楽で書かれたものに限ります。

3.現代音楽であっても、わずかですが調性音楽で書かれた作品もあります。

以上3点が交わるところに「知られざる名曲」は存在します。

    

■ ご参考

※調性音楽 = 日常耳にする音楽はほとんどが調性音楽で、長調(12調)と短調(12調)から成り、メロディやハーモニーが存在します。

※無調音楽 = 調性が崩壊して中心音をもたない音楽で不安定、不協和音、半音が多く出現し、リズムも非均衡的です。  

※アコースティック楽器 = 電気的に増幅しない楽器(主にオーケストラで使用される楽器)

※クラシックスタイル = 西洋クラシック音楽の伝統的な演奏形式で、オーケストラ、室内楽、ピアノ、声楽など

2022年5月 7日 (土)

知られざる名曲 番外編19 Bittersweet(ほろ苦い)/Apocalyptica (アポカリプティカ)

アポカリプティカは、1993年にシベリウス音楽院(フィンランド)で出会ったチェロ奏者4人が結成した ヘヴィメタルバンドです。

彼らの好きなアメリカ合衆国出身のヘヴィメタル・バンド「メタリカ」のカバーをチェロで演奏するバンドとして人気を博しました。

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画像 YouTubeより

ヘヴィメタルと聞くと、伝統的なクラシック音楽とは対極にある音楽のようですが、この曲は決してそうではありません。

そもそも音楽にジャンルという壁を作ることに意味はあるのでしょうか。この曲を聴くと誰しもそう感じるでしょう。


■ Bittersweet(直訳=ほろ苦い)/Apocalyptica (アポカリプティカ)



彼らの卒業したシベリウス音楽院は、学費が無料(すべて国費)なことで有名です。もちろん外国人にも開かれており、日本人留学生もいるそうです。

ドイツも全て国立なので学費はほとんど掛からないと聞きます。ヨーロッパの音大は学費の負担が少なく、世界中から優秀な人材が集まるようです。

日本の音大は私立が多くとても真似ができません。また国公立の音大であっても学費は安くないのが現状です。

2022年5月 5日 (木)

知られざる名曲 番外編18 悲愴ソナタ / ベートーヴェン・ウイルス

20%の視聴率を記録した韓国ドラマ「ベートーヴェン・ウイルス(2008年)全18回」。

音楽に挫折した人たちと、世渡りの下手な指揮者が生み出す奇跡をコメディ・タッチで描いたドラマです。日本でもテレビ東京、フジテレビなどで放映されました。

今回の番外編では、GAIA弦楽合奏団(GAIA 女子弦樂團/台湾のユニット)による演奏で、ベートーヴェンのピアノソナタ第8番「悲愴」の3楽章を聴いてみようと思います。

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DVD BOX画像より


■ 悲愴ソナタ 
(
ダイアナ・ボンチェバ 編曲)/ 韓国ドラマ「ベートーヴェン・ウイルス」より



アレンジの妙、スタイリッシュな演奏。

現代に蘇ったベートーヴェン・ウイルスの斬新な音楽。
コロナウイルスも吹き飛んでいくことでしょう。

2022年5月 4日 (水)

知られざる名曲 第140回 Into the past/ angelo vullo

偶然見つけたYouTube動画。どうやら angelo vullo(直訳=アンジェロ・ヴッロ)という作曲家の、Into the past(直訳=過去へ)という曲のようです。

安らぎと癒しの音楽です。今までに聴いたことのない感銘を受けましたので、当知られざる名曲シリーズの第140回に加えることにしました。

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angelo vullo

angelo vullo氏は、自身の YouTube動画の登録者が5万人を超える人気の作曲家(兼編曲家)ですが、不思議なことに経歴は不明です。メールの登録地は、ドイツでしたがやはり詳細は不明でした。

したがって今回は、作曲家についても作品についても解説はございません。音楽が全てです。


■ Into the past(直訳=過去へ)/ angelo vullo(直訳=アンジェロ・ヴッロ)



過去へとさかのぼる男の胸に去来する思いとは・・・

2022年5月 1日 (日)

知られざる名曲 第139回 糸をつむぐグレートヒェン / シューベルト

クラシックの原曲をアレンジすることで全く印象の変わった楽曲になります。

この「糸をつむぐグレートヒェン Gretchen am Spinnrade 」も、元は声楽曲(ソプラノ)としてシューベルト(Schubert  - 1828)が作曲したものです。(ゲーテ詩)

今回は、チェロとオーケストラによる演奏でお聴き下さい。

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画像 ACワークス(株)

オーケストラ編曲: マックス・レーガー(Max Reger 1873~1916)
チェロパート編曲: カミーユ・トマ(Camille Thomas 1988 - )

演奏は、カミーユ・トマ(チェロ)、ブリュッセルフィルハーモニー管弦楽団。
尚、映像の後半はドローンによる撮影です。

■ 糸をつむぐグレートヒェン / シューベルト



この曲は、声楽ファンならご存じの方もあると思います。

それでも カミーユ・トマのチェロで聴くと、その成熟した音楽性に圧倒されてしまうでしょう。

彼女の情念が曲の本質に迫ります。

2022年4月30日 (土)

春を愛でる(期間限定)

素敵な動画を見つけましたのでご紹介します。

花の映像に癒されます。


Just For YOU( 貴方のために)/ Ernesto Cortazar(エルネスト・コルタザール)曲



■ おまけ  近場にあった春 ↓

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芝桜・さつき
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2022年4月29日 (金)

雑感 ウクライナ情勢

ブログは自己発信のツールでもあります。

久しぶりに、最近の思いを記事にしました。


■ 不当なボイコット

ロシアの音楽というだけで、チャイコフスキー始め多くのロシア作曲家の音楽が、コンサートからボイコットされています。
また、ロシアの音楽家の来日は中止になり、世界的にも演奏活動から締め出される動きが加速しています。

今回のロシアのウクライナ侵攻とは何の関係もない音楽やスポーツが、対立の構図の中で犠牲になっているのです。

先に侵攻し、攻撃を仕掛けたのはロシアです。
もちろんロシアを擁護するつもりはありませんが、音楽やスポーツを盾に取ってロシアに侵攻を思いとどまらせると称して、ロシアの音楽・音楽家を排除する動きは思慮に欠ける愚かな行為と言わざるを得ません。


■ 最優先は停戦協議 日本の使命

ロシアへの経済制裁、ウクライナへの支援は西側諸国の一員として日本の採るべき方針だと言うのは分かります。

ただ、日本がゴールデンウイークで賑わう中、ウクライナでは多くの人命が失われているのです。

言うまでもなく、先ずは両国の話し合いが最重要です。和平へ向けた外交努力は何処へ行ったのでしょう。

世界の政治指導者、とりわけ日本政府はプーチン大統領と会談を重ねた実績が有ります。今こそ日本がリーダーシップを取って、両国に停戦に向けたテーブルに着くよう働きかけることは出来ないのでしょうか。

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■ 思考停止の日本国民

 コロナ、ウクライナ、円安。

これらのニュースについて、テレビはどのチャンネルも全く同じ内容です。
別の考えを示す報道機関はありません。

物の見方は色々あると思います。世界は多面体だからです。
しかし、テレビも新聞も同じソースから得た同じ内容を流すだけです。
もしかしたら、私たち日本人は洗脳されていないでしょうか。
偏った考えに支配されていないでしょうか。


■ 黄金の3年間

農耕民族だった日本人は温厚で従順です。
ウクライナ外務省の「感謝国リスト(31か国)」から日本が外されていても、街頭の募金活動に励みます(私もその一人です)。

さて、この春から物価は上がり生活は苦しくなります。
野党は国民の生活を守るため、現政権と戦う気はあるのでしょうか。

今夏の参院選、このまま進めば、自公の勝利は目に見えています。
衆議院を途中で解散しない限り、自公政権は3年間は安泰です(すなわち長期政権)。これを「黄金の3年間」と呼びます。

3年間が、国民に取っての「黄金の3年間」ならいいのですが・・・


さあ、思考回路を起動させましょう。当ブログも老朽化したパソコンを起動させようと思います。

2022年4月27日 (水)

知られざる名曲 第138回 ロマンス Op.5 ヘ短調/チャイコフスキー

チャイコフスキー(1840-1893)のピアノ曲は意外と知られていません。今回は「ロマンスヘ短調」に焦点を当ててみたいと思います。

この美しい曲は、ベルギーのソプラノ歌手で女優の デジレ・アルトー(Désirée Artôt 1835 - 1907)に献呈されています。

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画像 ACワークス(株)

チャイコフスキーは後年、弟に宛てた手紙の中で アルトーについて「非常に美しい仕草、上品な所作、芸術的な身のこなし」を身につけていると語っています。歌手・女優としての彼女に強く魅かれており、ホモセクシュアルの彼も一時期は彼女と婚約していました。

アンダンテ・カンタービレで歌われるロマンティック旋律は、チャイコフスキーの熱い恋心を表していますが、どこか哀しいメロディが心に響きます。

原曲のピアノではなく、ヴァイオリンとオーケストラの演奏(アレンジ)でお聴き下さい。


■ ロマンス Op.5 ヘ短調(Romance f-moll Op.5) /チャイコフスキー(Tchaikovsky)



チャイコフスキーの音楽は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、いわれのない迫害を受けています。

日本のコンサートでも多くのチャイコフスキーの作品が演奏されない事態が続いています。演奏家の来日中止も相次いでいます。
歴史あるチャイコフスキー国際コンクールも、除名処分を受けました。

音楽やスポーツには、民族や言葉の壁がないはずです。何故、わざわざ壁を作るのでしょう。

“ロマンス ヘ短調”  世界の分断を嘆くチャイコフスキーの心の叫びが聞こえてきませんか。

2022年4月22日 (金)

知られざる名曲 第137回 The Lost Relic (失われた遺物)/ クリス・ピルスナー

クリス・ピルスナー(Chris Pilsner 1986- )は、アメリカの作曲家兼指揮者です。

セントラルミシガン大学で作曲の修士号を取得し、ノーザンコロラド大学で作曲の音楽学士号と音楽教育の学士号を取得しています。

彼のオーケストラ曲、吹奏楽曲、室内楽曲は、近年、世界中の聴衆、演奏者、指揮者から高く評価され、まさにクラシック音楽界の新星のような存在です。

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今回は クリス・ピルスナーのファーストアルバム「Elements」 から The Lost Relic (失われた遺物=直訳)をお聴き下さい。
演奏は、Marton Barka 指揮/ Johannes Winkler Orchestra(弦楽オーケストラ)です。

■ The Lost Relic (失われた遺物)/ クリス・ピルスナー

いわゆるスケール感のある「カッコいい」曲です。
最近のNHK大河ドラマのテーマ曲のようなストーリー性も感じます。

中間部は、過ぎ去った日々を回想するかのような感傷的な音楽が素敵です。雄大な曲です。

クリス・ピルスナー 公式サイト


さて、現代音楽が失敗したことで、1950年頃で西洋クラシック音楽は止まったままです。

ピルスナー氏のような若い作曲家が、クラシック音楽の手法を継承しながら新しい音楽の世界を切り開いていくことを切に願うものです。

2022年4月20日 (水)

知られざる名曲 第136回 嘆きの谷/カール・ジェンキンス

英国生まれの作曲家 カール・ジェンキンス(Karl Jenkins 1944-  )の再登場です。
※(前回は→知られざる名曲 第5回  

ジェンキンスは、ウェールズ人の父とドイツ人の血を引く母との間に生まれ、幼少期に教会の聖歌隊長を務めていた父の影響で、ピアノやオーボエを習い始める。その後、ウェールズ国立ユース・オーケストラの首席奏者となる。

ロンドン王立音楽院卒業後は ジャズロックグループ、ニュークリアスのメンバーとなり、多くの作曲と演奏に関わる。1990年代には彼がプロデュースするアディエマスのデビューアルバム『聖なる海の歌声』が世界的にヒット。

また日本でも女子フィギュアスケート 村主章枝のために書き下ろした「ファンタジア」が、2006年 - 2007年のフリープログラムで使用された。(Wikipediaより)

2015年にはナイトの称号を授与され、英国を代表する巨匠作曲家として現在に至っています。

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■ アベルヴァンの惨事

この曲は、1966年イギリスの南ウェールズアベルヴァン村で大雨により炭鉱のボタ山が崩れた事故を悼んで書かれました。


■ 嘆きの谷 Lament For The Valley /カール・ジェンキンス
「Cantata Memoria – For The Children」より



指揮はカール・ジェンキンス自身、ヴァイオリンソロは、韓国生まれの英国人ヴァイオリニスト、ジュヨンサーさんです。

ヴァイオリンのオブリガート(助奏)が悲劇的な感情を表し、子供たちの愁いを含んだ合唱が深い嘆きを表しています。

どの作曲家も到達し得なかった「祈りの境地」を私たちは聴くことができます。

 

2022年4月18日 (月)

知られざる名曲 第135回 弦楽四重奏「豪傑たちの黄昏」/ 天野正道

「音楽を聴き、演奏するのは楽しいが、それをゼロから創ることは、もっと楽しい」天野正道
http://www.adnet-sakigake.com/kyo/interview/amano/amano.html

久々に日本人の作曲家にスポットを当てました。

天野 正道(あまの まさみち、1957 - )は、日本の作曲家、編曲家。秋田県秋田市出身。国立音楽大学に進学し、在学中よりクラシック音楽、現代音楽はもとより、ジャズ、ロック、民族音楽から歌謡曲まで幅広い活動をはじめる。1982年に同大学院作曲専攻創作科を首席で修了。(Wikipediaより)

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具体的な作曲ジャンルは、アニメ・ゲーム・映画音楽から、交響曲、管弦楽曲、協奏曲、室内楽などです。

この曲は横山光輝原作のアニメ『ジャイアントロボ  -地球が静止する日』の音楽です。
演奏はポーランドのワルシャワ弦楽四重奏団です。

■ 弦楽四重奏「豪傑たちの黄昏」String Quartet No. 1 "Twilight of the Heroes/ 天野正道



悲しいけれども、ため息が出るほど美しい。

悲しいけれども、高貴な光に満ちている。

2022年4月14日 (木)

知られざる名曲 第134回 白詰草の丘で / ウォン・ウィンツァン

「瞑想のピアニスト」として活躍中の作曲家 ウォン・ウィンツァン氏(黄 永燦、Wong WingTsan )の二度目の登場です。

ウォン・ウィンツァン氏は、1949年日本の神戸市生まれ。お父さんは香港出身、お母さんは日本人と中国人のハーフです。

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画像 ACワークス(株)

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画像 教育出版 植物ずかん より

タイトルの白詰草(シロツメクサ)とは、ヨーロッパ原産のマメ科の植物で、英語名のクローバー(厳密にはホワイトクローバー)の名前でもよく知られています。

3枚1組の葉と、まるく集まった白い花の穂を次々と出しながら地面を這うようにのびていきます。(野田市サイト参照)
道ばたや公園で見かけますね。

■ 白詰草の丘で / ウォン・ウィンツァン

演奏はクラシックスタイルですが、とても心地よいサウンドで、イージーリスニングとも言えます。

古くはヴィヴァルディも、バッハ、モーツァルトも、シューベルト、チャイコフスキーも、そして近代ではラフマニノフも、イージーリスニング(ムードミュージック)のような曲を作っています。

■ イージーリスニング的なクラシック曲の例

1.ヴィヴァルディ 四季「冬」第2楽章
2.モーツァルト ピアノ協奏曲21番より
3.チャイコフスキー 感傷的なワルツ


クラシックの大家もかつては現代でいうイージーリスニング的な曲をたくさん作っています。

クラシックとイージーリスニングを区別することは意味がありません。

ストレス充満の現代社会では、音楽は心の休日であり、安らぎの聖地です。

当シリーズはこれからもその観点から名曲をご紹介して参ります。

2022年4月11日 (月)

知られざる名曲 第133回 ジプシーの踊り/ミンクス

レオン・ミンクス(Léon Fedorovich Minkus, 1826- 1917)は、19世紀を代表するバレエ作曲家です。

オーストリア帝国出身で、ロシア帝国で活躍しましたが、20年近くにわたってペテルブルクのロシア帝室バレエ(現マリインスキー・バレエ)の舞踊音楽を担当しました。「ドン・キホーテ」(1869年)は彼の代表作です。

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画像 ACワークス(株)

本作は、スペインのバルセロナを舞台に、主人公のカップルが親の反対を乗り越えて結婚に至るまでを描いた喜劇ですが、ドン・キホーテは主人公ではなく脇役として登場します。

全編にあふれるスペイン情緒の中で、クラシック・バレエの高度なテクニック、スペイン舞踊やコミカルな演技が取り入れられた華やかな舞台が特長です。(一部Wikipediaより)

■ バレエ音楽「ドン・キホーテ」 第2幕「ジプシーの踊り」 /レオン・ミンクス

演奏は、ソフィア国立歌劇場管弦楽団/ナイデン・トドロフ(指揮)。



バレエ音楽らしい躍動感に満ちていますが、中間部は抒情的です。
表情豊かなバレエ音楽の一級品と言えるでしょう。

しかし、彼はチャイコフスキーと同世代の作曲家であることが不幸でした。知名度はありません。

ロシア政府からの年金に不満を持っていたミンクスは、ウィーンに移りその地で生涯を閉じました。

2022年4月10日 (日)

ありがとう プリウス

13年間乗った愛車プリウスの走行距離が14万キロに達しました。(2022・4・9)

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この6月に車検が来ます。まだ2年乗るつもりでしたが思い切って買い替えることにしました。

やはり最近の車は安全装備が充実しているからです。


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故障もなく、無事故で、よく走ってくれました。

ナンバーは、ずっと 358 でした。


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感謝を込めて。ありがとうプリウス。

令和「御朱印の旅」その11 駅前の弘法さん

真言宗 近江 大師寺(彦根駅前の弘法さん)に行って参りました。

日本でただ一か所、弘法大師の寝姿(等身大のブロンズ臥像)が奉安されています。

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画像 公益社団法人びわこビジターズビューローサイトより

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■ 絶景

彦根城に立ち寄り、天守閣から琵琶湖を眺めました。
弘法さんの御利益で満開の桜に出会えました。
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己書 / お地蔵さんを書く

昨年夏から習い始めた「己書(おのれしょ)」。超スピードでレッスンが進みます。

招き猫の置物に色を塗ったり。

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お地蔵さんを書いたり。忙しいです。

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先週から、地元のメディアコスモスで展示会中です。初日は市長さんも見えました。

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わくわくしていれば年を取りません、

2022年4月 8日 (金)

その言葉、もう使われていませんよ(本の紹介 No.45)

今回は日本語倶楽部(編)の「その言葉、もう使われていませんよ」をご紹介します。

言われてみれば、

最近では、ウクライナの地名「キエフ」が、現地の発音から「キーウ」に変更になりました。

少し前には、チェコの「モルダウ川」が、「ヴルタヴァ川」に変更され、有名なスメタナ作曲の「モルダウ」も正確には間違いとなりました。

時代の変化と共に言葉も日々変化しています。

いつの間にか使われなくなった言葉を再認識する本の誕生です。

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河出書房新書発行720円(税別)

私たちが今まで使ってきた「はだ色」は今の小学生は知りません。

スチュワーデスも、登校拒否も、婦人警官も、今は別の言葉に改められました。

カモフラージュや、フラダンスも正確ではなくなりました。

官製はがきは、何と言うのでしょう?

失業保険は、何と言うのでしょう?


この本は、死語や廃語になった言葉に焦点を当て、期限切れの日本語をチェックします。是非ご一読下さい。


■ さて、今年の 直木賞「黒牢城」(米澤穂信著) を読みました。久しぶりのミステリー歴史小説、皆様も読まれたでしょうか。
本は、ついつい夢中になるとこの世の嫌なニュースを忘れさせてくれます。現実逃避かも知れませんが、テレビを見る時間を、読書や音楽を聴く時間に変えることで心の平安が保てます。


■ 当ブログ記事(ご参考)

・本の紹介

・テレビCMで聴くクラシック曲あれこれ

・知られざるクラシック名曲の宝庫を開けるシリーズ 1

・知られざるクラシック名曲の宝庫を開けるシリーズ 2

・知られざるクラシック名曲の宝庫を開けるシリーズ 3(更新中)

・知られざる名曲の宝庫を開ける 番外編(更新中)

 

2022年4月 3日 (日)

知られざる名曲 第132回 ピアノ三重奏「Soir(夜)」/ ボニス

今回はフランスの女性作曲家 Mel Bonis (メラニー・ボニス 1858-1937)の ピアノ三重奏曲 Soir-Matin, Op. 76 より 「Soir(夜). Andante cantabile」を選曲しました。

メラニー・ボニス、初めて名前を聞く方も多いと思います。

忘れ去られていた 作曲家メラニー・ボニス ですが、近年再評価され、その美しい音楽が YouTube でも視聴できるようになりました。

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画像 ACワークス(株)

彼女は数奇な運命をたどった作曲家です。

親から勧められた結婚生活は3人の子供に恵まれたものの、夫は音楽に全く興味がなく、ボニスは家事と育児に追われる毎日でした。

その頃ボニスは、かつてのパリ音楽院時代の恋人 エティシュ と再会します。

二人は愛し合い、遂にボニスはエティシュの間にマデレーヌという女の子を出産します。

マデレーヌは隠し子としてエティシュによって育てられましたが、マデレーヌが、ボニスの長男 エドゥアールと恋に落ちるという事件が起こります。

異父兄妹の道ならぬ恋、ボニスはマデレーヌに出生の秘密を打ち明けます。

マデレーヌは大きな心の傷を抱えながら、それでも母娘の親密な関係は生涯に渡って続き、寡婦となっていたボニスとマデレーヌはマデレーヌが結婚するまで共に暮らしました。

晩年のボニスは芸術家として募る孤独と病気に脅かされながらも、いっそう作曲に励んだといいます。(一部Wikipediaより)


■ ピアノ三重奏曲 Soir-Matin, Op. 76 より 「Soir(夜). Andante cantabile」/メラニー・ボニス



作曲家 ボニスの波乱に富んだ生涯を全く感じさせない穏やかな音楽。

彼女は作曲に没頭することで心のやすらぎを得ていたのだと思います。

2022年3月28日 (月)

「鎌倉殿の13人」とクラシック音楽

本年(2022年)からスタートした NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」


■ これまでの使用クラシック曲

第 1話「大いなる小競り合い」→ 新世界 第4楽章
(交響曲第九番 ドヴォルザーク)

第12話「亀の前事件」→ 四季より「冬」第1楽章
(ヴィヴァルディ)

第13話「幼なじみの絆」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)

第18話「壇ノ浦で舞った男」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)

第19話「果たせぬ凱旋」→ 四季より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)


日本の時代劇に、西洋クラシック音楽が使われることは異例のことです。
しかし違和感はありません。むしろドラマに合っています。

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音楽は、アメリカの名門 バークリー音楽大学映画音楽作曲科卒業の エバン・コール(Evan Call、1988年6月29日 - )さん、現在33歳の若さです。※バークリー音楽大学と言えば世界のミュージシャンを輩出した大学として有名です。日本の渡辺貞夫さんや小曽根真さんなどもバークリー出身です。最近はボストン音楽院を買収し、クラシック音楽の学科を複数開設しています。

エバン・コールさんは日本アニメのファンで、現在は主に日本で作曲・編曲家として活躍中です。
今回、クラシック音楽(ドヴォルザークの「新世界」・ヴィヴァルディ「四季」)を使用したことは、NHK大河ドラマ史上(61作品)初めてのことです。

これからもクラシック音楽が使われるとすれば、とても斬新な発想で歓迎すべきことです。
大いに期待したいと思いました。

2022年3月18日 (金)

知られざる名曲 第131回 ヴァイオリンソナタ No.6 / パガニーニ

伝説的な天才ヴァイオリニスト パガニーニの初登場です。

ニコロ・パガニーニ(Niccolò Paganini, 1782 - 1840)はイタリアのヴァイオリニスト・作曲家ですが、特にヴァイオリンの名手としてヨーロッパ各地で絶大な人気を博しました。

そのヴァイオリン演奏のあまりの上手さに、「パガニーニの演奏技術は、悪魔に魂を売り渡した代償として手に入れたものだ」と噂されたという。そのため彼の出演する演奏会の聴衆には、本気で十字を切る者や、本当にパガニーニの足が地に着いているか確かめるため彼の足元ばかり見る者もいたという。(Wikipedia)

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イタリア ジェノヴァ ACワークス(株)

24の奇想曲やヴァイオリン協奏曲1番、2番が有名ですが、何と言っても「パガニーニの主題」を用いた変奏曲や練習曲、狂詩曲など、当時から後世に至る多くの作曲家(シューマン、リスト、ブラームス、ラフマニノフなど)に影響を与えたことは特筆に値します。

特に、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」はコンサートプログラムの人気曲です。


■ ヴァイオリンソナタ No.6(Sonata No. 12 in E Minor, Op. 3, No. 6)/ パガニーニ



ヴァイオリン演奏は、イスラエル人の世界的ヴァイオリン奏者、ギル・シャハム(Gil Shaham 1971- )氏。

クラシック・ギターは、スウェーデン出身の イェラン・セルシェル(Göran Söllscher, 1955 - )氏。


2022年3月17日 (木)

知られざる名曲を考察する(13)音楽は平和の祈り

今回も音楽の神「ミューズ」の宝庫を開けて「知られざる名曲」を取り出し、皆様にご紹介して参りました。


世界は、コロナ、戦争、自然災害など憂いに満ちております。

これらの災厄を止める力は音楽にはありません。

しかし音楽には、傷ついた私たちの心に寄り添い慰めてくれる力があります。

音楽は私たちの心の拠り所になる大きな存在です。

音楽を聴いて「心の平安」を感じて下さい。

音楽を聴いて「世界の平和」を祈りましょう。


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121. 鉄道駅/ エヴァンシア・レブツィカ(1958-  ) ギリシャ
122. シェルタリング・スカイ/ 坂本 龍一(1952 -  )日本
123. ロマンス「仮面舞踏会より」/ハチャトゥリアン(1903 - 1978)グルジア
124. 二つの心/ペドロ・サルガド(1890- 1973)ブラジル
125. サラバンド/アルカンジェロ・コレッリ(1653 - 1713)イタリア
126. ポリャネツキー家より / キラール (1932-2013) ポーランド
127. ピアノ三重奏 op.15「アンダンテ」/ ル・ボー(1850 – 1927)ドイツ
128. 鶴 (Журавли) / ヤン・フレンケリ(1920-1989) ウクライナ
129. 協奏交響曲ト長調-アレグロ / サン=ジョルジュ(1745 - 1799 )フランス
130. ロマンス S.169 ホ短調 / リスト(1811 - 1886)ハンガリー


バロック、古典派、ロマン派から現代まで、今回もバラエティに富んだ10曲でしたが、いずれも心に響く名曲ばかりだと思います。

「ミューズ」の宝庫の鍵は開いています。私の耳には次の10曲が聴こえています。どうぞご期待下さい。

2022年3月12日 (土)

知られざる名曲 番外編17 Prayer for the Ukraine / シルヴェストロフ

ウクライナのキエフで生まれた作曲家 ヴァレンティン・ヴァシリョヴィチ・シルヴェストロフ (Valentin Vasylyovych Silvestrov,1937- ) の作品「Prayer for the Ukraine(ウクライナのための祈り)」をお聴き下さい。

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演奏は、ドイツの名門オーケストラ バンベルク交響楽団。2022年3月8日にアップされた動画です。


■ Prayer for the Ukraine(ウクライナのための祈り)/シルヴェストロフ



息を吐くだけのフルート、音程はありません。

静かな弦楽器とハープの演奏の中にあって、このフルートの息の音が、「ため息」に聴こえるのです。

2022年3月11日 (金)

知られざる名曲 番外編16 「松明と蛇で武装して」/ ヴィヴァルディ 

前回の番外編は「顔で指揮をする」でしたが、今回は「顔で歌う」です。

■ 顔で歌う

イタリア人のメゾソプラノ歌手 チェチーリア・バルトリさんの顔を見て下さい。すさまじい表情です。

それもそのはず、この歌は強烈な怒りと復讐の歌なのです。

■ このアリアのあらすじ

将軍ホロフェルネスは、抵抗するユダヤ人打倒のため大軍で町に攻め込みます。
しかし美貌の寡婦ユディータは、町を救うため色仕掛けで 敵将ホロフェルネスに近づき、美酒で酔いつぶしてから(侍女の力を借りて)首を切り取ってしまいます。

異常に気づいた従者 ヴァガウス(このアリアの歌手)は、将軍ホロフェルネスのテントの中で首のない主人を発見し、主人を殺害した寡婦ユディータに猛烈な怒りと復讐を誓うのでした。

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画像 ウィキメディア・コモンズ Judith Beheading Holofernes by Caravaggio.jpg

現存するヴィヴァルディの唯一のオラトリオ『勝利のユディータ RV.644』からアリア「松明と蛇で武装して」を是非お聴き下さい。

怒りに震える 従者 ヴァガウス(歌手 チェチーリア・バルトリ)の迫真の歌唱です。

 
■ アリア「松明と蛇で武装して」/ ヴィヴァルディ



怒髪天を衝く。

拍手が鳴りやみません。当然です。

2022年3月 9日 (水)

知られざる名曲 番外編15 交響曲88番第4楽章/ ハイドン

これぞ番外編です。

■ 顔で指揮をする

指揮者を「棒振り」とも言いますが、文字通り指揮棒を振るのが指揮者の仕事です。

著名なアメリカ人(ユダヤ系)指揮者 レナード・バーンスタイン (Leonard Bernstein、1918 - 1990)は、顔の表情だけで、名門ウィーンフィルを指揮(?)しました。

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その曲は、ハイドン(1732 - 1809)の交響曲第88番 ト長調の第4楽章 。交響曲『V字』の愛称で知られています。

■ 交響曲88番第4楽章/ ハイドン



これがまた名演奏なのです(^^♪

2022年3月 6日 (日)

知られざる名曲 第130回  ロマンス S.169 ホ短調 / リスト

ロマンスS.169 ホ短調は、1848年にハンガリーの作曲家 フランツ リスト(1811 - 1886) がモスクワを訪れたときに書いた曲です。

原曲は「O、pourquoidonc(ああ何故そうなのか=直訳」と呼ばれる歌曲でしたが、リスト自身の手によってピアノ独奏曲になり、「ロマンス」と名付けられました。
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ピアノの魔術師と言われ、ショパンと並び称されるリストですが、「愛の夢第3番」「ラ・カンパネラ」の2曲は超有名でも、それ以外は聴く機会が少ないと言えます。ショパンと比べると圧倒的に有名曲が少ないのです。

それでも → ハンガリー狂詩曲 第2番、「パガニーニ大練習曲」より第6曲“主題と変奏” 、メフィスト・ワルツ第1番(村の居酒屋の踊り)、「3つの演奏会用練習曲」より“ため息” 、「巡礼の年」第3年より“エステ荘の噴水” 、コンソレーション (慰め) 第3番などはコンサートのプログラムに組まれることが多いようです。

その意味で今回の「ロマンス」は、マイナーな曲です。しかしとても美しい名曲です。もっと演奏機会があっても良いと思います。
是非、今日からリストの名曲に「ロマンス」を加えて下さい。


■ ロマンス S.169 ホ短調 / リスト

この祈りに満ちた演奏は、中国の世界的ピアニスト ランランです。絶品だと思います。

 

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